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理央周「マーケティングアイズ」

「日本人に合わない」GAP、なぜユニクロとしまむらに敗北?値引き連発で戦略迷走

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GAPの店舗(「Wikipedia」より/663highland)
 米衣料品大手ギャップ(GAP)は、自社が展開するうちの低価格帯ブランド「オールドネイビー」を、日本市場から撤退させると発表した。報道によると、全53店舗を2017年1月までに閉鎖するとのこと。12年7月に日本1号店を開店して以来、約4年で日本市場からの撤退を決めたことになる。


 ちなみに、ギャップの上位ブランド「バナナリパブリック」も多くの店舗を閉店するといい、ギャップの世界戦略として米国や中国などに集中する一環とみられる。

激しい競争の中でどう戦うか?


ユニクロ」やその低価格帯ブランド「GU」、「しまむら」など、日本のみならず、「H&M」や「ZARA」「Forever21」などの海外ファストファッションブランドも、日本市場ではまだまだ人気だ。女子中高生の間で生まれたといわれる、お買い得を意味する「プチプラ(プチ・プライスの略)ブランド」という和製英語までできたくらいである。

 そのなかで、なぜギャップが運営するオールドネイビーは苦戦し、日本市場からの撤退に追い込まれたのだろうか。

 要因としてはまず、商品を米国から持ってくるのみで、日本市場でのニーズに合うように「カスタマイズ」していなかったことが挙げられるだろう。

 ギャップがアメリカンカジュアルを日本に持ち込んだ当初は、日本ではまだ珍しく、ユニクロやしまむらとの差別化もできていただろう。しかも、ギャップよりも安い価格帯の商品ラインナップなので、子連れママたちには人気だった。

 しかし、低価格帯でこれほど競争が激しくなってくると、「安いアメリカンカジュアル」だけでは、飽きられてしまう。「サイズも日本人には合わない」といった声があったようで、もともと日本人向けにつくられているユニクロやしまむらには負けてしまう。

 それに加え、上位ブランドのギャップも季節ごとにセールをよくやっている。私自身、アメリカンカジュアルが好きで、よくギャップには買いに行くし、メール会員にもなっている。

 ギャップはかなり頻繁にセールをやっているし、毎月のように「お買い得」といったメールが来るのも事実である。こうなると、下位ブランドのオールドネイビーも値引きせねばならず、ギャップとの違いも消費者には見えにくくなってしまう。