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鈴木領一(すずりょう)のビジネスの超ヒント!

退職者続出で経営危機から、突然に超優良な世界的企業に変身した「信じられない」きっかけ

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カルモ鋳工本社

 近年、日本の技術力を海外に輸出するシンボルとなっている新幹線。日本の航空機産業の復活を意味する国産リージョナルジェット。世界最高燃費を実現したエンジンを搭載する日本の自動車。これらを支える重要部品を製造する偉大な中小企業が神戸市にある。金属加工のカルモ鋳工だ。

 カルモ鋳工は1944年創業の老舗製造業の会社だ。アベノミクスによる景気浮揚策の効果はまだ感じられず、製造業の景況感もなかなか上昇してこない。7月1日の企業短期経済観測調査(日銀短観)でも、製造業の景気見通しは横ばいのままだ。そのなかでカルモ鋳工は、2010年4億8000万円から6年連続増収増益を達成、15年には9億5000万円を記録し、今年度の売り上げは10億円を突破する見込みだ。カルモ鋳工は72年の歴史で、今もっとも成長する時期を迎えている。

 筆者はカルモ鋳工の成長の秘密を探るべく、神戸市西区の西神工業団地にある本社を訪れた。

製造業としては異質な会社

 カルモ鋳工は、敷地面積6062平方メートルに4つの工場を抱える。鋳物製造から機械加工までを一気通貫ででき、そのスピードは業界でトップクラスだ。

 筆者が最初に事務所を訪問した際、いきなり目に飛び込んできたものがあった。ウェルカムボードである。小洒落た飲食店の入り口にあるような彩色豊かなウェルカムボードに、「ようこそ、鈴木領一様」と書かれていたのだ。筆者はこれまで製造業の会社をいくつも取材しているが、このような歓迎を受けたのは初めてである。「この会社は何かが違う」と早くも予感させてくれた。

 高橋直哉社長に温かく迎えられ会議室に誘導されたが、そこでまた驚くものを目にすることになる。飲み物のオーダーシートだ。お客が望む飲み物を出してくれるのだ。ここは本当に製造業の会社なのだろうかと、訪問から数分で不思議な感覚に陥った。しかし、驚くのはこれからだった。

代表取締役 高橋直哉氏

 会議室のテーブルには、見慣れぬバインダーが置かれていた。そこには、これまでカルモ鋳工が取り組んできた業務改善の事例が、所狭しと写真付きでまとめられていたのだ。

「私どもの取り組みを知っていただきたく、ご来社されたお客様が自由に閲覧できるようになっています」(高橋氏)

 このバインダーに納められていた業務改善例の一部を紹介しよう。総務部ではこれまで、納品書をひとつのトレイに入れていて、整理するのに時間がかかっていた。しかし、6段重ねのトレイに変更したところ、分類がしやすくなり、1年間で実に累計24時間も業務時間を短縮できたという。

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