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ポケモンGOに熱中する人々は「愚か」なのか?多くの人が膨大な時間を無駄にしている

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「ポケモンGO」のプレイ画面

 ポケモンGOがいろいろな意味で注目を集めている。日本でもリリースされてからというもの、やっている人をよく見かけるようになった。電車の中でもポケモンGOをやっている人をよく見かける。

有名人を巻き込んでの大論争


 ポケモンGOをめぐっては、多くの有名人が賛否両論のバトルを繰り広げている。引き金は漫画家のやくみつる氏が「あんなものは愚かでしかない。現実は面白いことで満ちあふれている」「こんなことに打ち興じている人を心のそこから侮蔑します」と発言したことが発端だ。これは、バーチャルな世界に興じるオタクを批判したとも取れる。

 私自身は体育会系であるし、現在も運動以外の趣味はほとんど持ち合わせていないので、オタクの世界とは縁遠い。個人的には、あそこまで熱中するのは理解できない。だからといって、批判するつもりもない。最終的には趣味嗜好の問題だからだ。

 やく氏の発言の根底には、「バーチャルな世界よりも現実世界のほうが優れている」「文化部よりも運動部のほうがエライ」「オタクよりアウトドア系のほうが健全」というような価値観が見え隠れする。

 ポケモンGOに限らずゲームを批判するときにもうひとつあるのは、「遊ぶことは悪である」という価値観だろう。私自身、子供に対して「遊んでばかりいないで少しは勉強しなさい」とつい言いたくなってしまう。これは「勉強は良くて遊びは悪い」という価値観に基づいている。しかし、エンターテインメントは立派な産業である。米国ハリウッドがそうであるように、エンターテインメント産業が盛んであることは平和な先進国の証でもある。軍事産業が盛んな国よりははるかにいい(米国はその両面を持ち合わせているが)。

 考えてみれば、自動車産業もエレクトロニクス産業も、その目的は人々の生活を楽にすることである。「働く」とは「傍を楽にすること」と言われるように、働くとは究極的にはすべて人生を楽しくするためである。

 今後、ITやAI(人工知能)のいっそうの進化によって人間が単純作業からますます解放されれば、今まで以上に余暇が増えることは間違いない。エンターテインメント産業こそが、これからの主力産業かもしれないのだ。