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平均年収3百万台…地獄の保育園業界、高い離職率で保育士免許不要論争が勃発

文=編集部
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平均年収3百万台…地獄の保育園業界、高い離職率で保育士免許不要論争が勃発の画像1「Thinkstock」より

 保育士不足が深刻化するなか、実業家・堀江貴文氏が5月28日付けのTwitterで「保育士なんて資格を作っていることがナンセンス」と発言。インターネット上には批判が殺到し、実際に保育士を目指す学生も「量を増やせばいいという問題ではないと思う」と、複雑な表情を見せた。

 堀江氏の発言は、同月28日付けの「朝日新聞デジタル」に掲載された記事『保育士獲得競争、アクセル全開 都心の求人倍率は66倍』を受けたものだった。同記事では、東京都心の保育士事情について「待機児童対策で施設が増える一方、離職率は年平均8%を超え」などとしている。その要因としては、保育士の平均年収323.3万円は全産業平均の489.2万円と比較し165.9万円も低く、さらに体力的負荷も大きいのに加えて、子どもの命を預かるため責任が重いという点が指摘されており、介護業界と並んで“キツイ業界”といわれることも多い。

 堀江氏は同記事を紹介しつつ、「ぶっちゃけ保育士なんて資格を作っていることがナンセンスと思うよ」とツイート。一般ユーザーから「資格なしでは不安」「保育士の待遇改善が先」といった指摘が寄せられると、堀江氏は「相互評価の自由競争にすればいい」として、親が評価を見て選べる体制をつくって質の低下を防ぎ、業界構造を変えることで不遇の解消につながると主張。

 また、低所得者には「育児のバウチャー」(この場合は育児目的に限定して使えるクーポン)や「BI」(ベーシックインカム:政府が国民に対して最低限の生活に必要な額を支給するという構想)を導入することで、十分に保育所を選べないといった問題を防げると持論を展開した。

「それでも、『命に関わる仕事を無資格でなんて!』といった、堀江氏の意見に否定的な意見も多い。たとえば2014年に栃木県の認可外保育施設の元施設長・木村久美子被告が子どもたちを縛り、放置して死亡させた事件が問題視されている。このような事件が起きている現状、保育士の資格廃止に反対したくなるのもわかる」(週刊誌記者)

分かれる議論

 では、現在保育士を目指している学生はどう考えるのか。

「授業でも保育士不足について話題になることがありますが、先生や学生の多くは、やはり保育士の量を増やすことを最優先することで質が落ちることを懸念しています」(学生)

 授業で多くのことを学んでいるからこそ、その過程を飛ばして子どもを預かることは考えられないとした。

 また、子育て経験のある主婦は、次のように資格廃止に反対する。

BusinessJournal編集部

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