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勉強をしていて「急激に伸びる人」には一体何が起きているのか?

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 合格する人と落ちる人の違いはどこにあるのか――。

 『資格試験に「忙しくても受かる人」と「いつも落ちる人」の勉強法』(大和書房刊)の著者であり、オンライン講座の資格スクエアの代表である鬼頭政人さんは、東京大学や司法試験などの難関試験を突破してきた自身の経験や、身近で接してきた人々を振り返りながら、本書で受かる人と落ちる人の差について説明している。

 もちろん運もあるのかもしれないが、いかに準備ができているか、ちゃんと勉強を習慣化し、戦略的にやってきたかというところが、その結果を左右する大きなポイントになる。

 資格試験に向けて今勉強をしている人、これから勉強を始めようとしている人含めて、参考にしたいインタビュー後編をお伝えしよう。

 ◇  ◇  ◇

――前編では勉強を習慣化するための考え方や方法についてお聞きしました。そうやって続けていく中で、急激にレベルアップする瞬間があると思うのですが、そのきっかけはどのようにやってくるのでしょうか。

鬼頭: 確かにそういう瞬間はありますよね。今まで勉強していたことが一気に線になるような。

 これはいわゆる「アハ体験」に近い部分があって、特に司法試験などの法律系の試験はその部分が強くありますね。原理原則の本質的な部分が理解できたときに、個別で浮いていた知識や情報がつながって、一気に実力が底上げされます。

 法律の論点は、条文の文言が曖昧だったり、条文同士が矛盾していたり、条文に書いていないことがあるときに初めて問題になるのですが、これはなかなか理解するのが難しいんです。

 でも、勉強を続けていると、その意味が理解できる瞬間がくるわけです。問題の本質はこれか、と。そこまで頑張れる人は合格できますし、でもそう簡単には分からないから、試験に苦戦する。

 確かに丸暗記でも受かることはあるのですが、ヤマ張りの力が試されますね。

――本書では試験から逆算して、計画を立てて勉強することが合格する人の方法だと書かれていますが、気を付けることはありますか?

鬼頭: まずは大雑把に計画を立てて、その上で細かく立てていくべきです。1年後に試験を控えているとするのなら、まず4カ月、8カ月、12カ月のタームで「ここまでやる」ということを設定します。

 その上で、1カ月ごとに細分化して「ここまでにテキストを終わらせる」「この期間は過去問をやる」とスケジュールを切ってしまうわけですね。

 これは仕事も一緒ですよね。「なるべくはやくやります」というのはだいたいできない。「今日中に」くらいならできるでしょうけど。

――また、鬼頭さんはメンターの存在を重要視されています。このメンターとなる人を探すにはどうすればいいのでしょうか。

鬼頭: 予備校は役に立つと思いますが、それを使わないとなると難しいかもしれませんね。SNSなどでそういったコミュニティにアクセスできるならそれでもいいのですが、多少敷居は高くなります。

 ただ、すでに合格している人じゃないといけません。ベテラン受験生はメンターにしてはいけません。受からなくなります。

 何年かかっても合格できない人は、その後も難しいと言わざるを得ません。勉強の仕方を根本から変えるしかないけれど、自分を曲げるってすごく難しいから中途半端になってしまうことが多いんです。

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