1年目で営業成績全国1位でもマイナス査定の屈辱…1年で年収1000万円超えの起業家に大変身
第1回、第2回と株式会社EXISTi代表取締役の森下翔悟氏に起業の極意についてうかがってきた本連載だが、3回目の今回は株式会社Pole Star代表取締役の近藤太斗氏にバトンが渡された。
近藤氏は、森下氏のコンサルティングを受けて起業した森下氏の“教え子”でもある。聞き手は、これまでと同じく株式投資で成功したグラビアアイドルの杉原杏璃さんだ。
営業成績全国1位でもマイナス査定の屈辱
杉原杏璃さん(以下、杉原) 近藤さんは、森下さんのコンサルティングを受けて起業されたとのことですが、まず起業の経緯について教えていただけますか?
近藤太斗氏(以下、近藤) 父が東京・神楽坂で老舗飲食店を経営していて、その背中を見て育ったので、学生の頃から「将来は何か自分で事業を起こしたい」と思っていました。就職活動中も「就職か、起業か」で悩んだのですが、「社会のことをよく知らないまま起業するのは嫌だ」と思い、大手人材派遣会社に就職する道を選びました。人材派遣会社は本当にさまざまな企業に人を派遣するので、いろいろな働き方を見ることができると思ったのです。
杉原 なるほど。その会社でのお仕事は順調でしたか?
近藤 そうですね。結果的には、入社1年目で営業契約件数全国1位を獲得することができました。
杉原 全国1位! それはすごいですね!
近藤 いえいえ。運がよかったんですよ。ただ、私は森下さんと一緒で決めたらとことんやるタイプなので、「絶対に一番になる」と目標を決めて、達成するためには全力を尽くしました。
杉原 全国トップになるまでには、並々ならぬ努力があったと思います。でも、なぜ辞めようと思ったのですか?
近藤 私が入社したのはリーマン・ショックの時期で、会社自体が大変な状況になっていたんです。「派遣切り」という言葉が生まれるほど人員が減らされていて、そのあおりを受けるかたちで私自身もマイナス査定という評価を受けてしまいました。
杉原 誰よりも成果を出したのにもかかわらず、正当に評価されないというのは悔しいですよね。
近藤 もちろん悔しさはありましたが、むしろ失望のほうが大きかったですね。悔しさをバネにしてがんばれば報われるのならいいのですが、自分では解決しようがない問題なので。それで、「このままじゃいけないな」と思うようになったんです。
杉原 それで、起業を決意したと。
近藤 私の場合、会社は辞めずに副業としてイベントを開催する事業を始めました。それが軌道に乗り出してから退社したのですが、結局はかなりの失敗を犯してしまい、信頼という、何よりも大事なものまで失ってしまいました。森下さんにお会いしたのは、その後ですね。