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一日2百個宅配の過酷労働…ドライバーがアマゾンの異常な便利さの犠牲に、ヤマトの英断

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クロネコヤマトの配送車(「Wikipedia」より/天然ガス)

 宅配便業界が揺れている。

 業界1位のヤマト運輸は、配達ドライバーへの負担軽減の協力を前提にした「低価格コース」新設を検討する一方、今年の秋頃をめどに宅配料金の全面値上げの方針も明らかにしている。消費増税時を除けば、同社が宅配料金の値上げをするのは27年ぶりだ。

 また、ヤマトはインターネット通販大手のアマゾンジャパンなどにも宅配料金値上げの要請を検討しているという。

 2015年度の国内宅配便総個数は、前年度比3.6%増の37億4500万個であったが、16年度はこの数字をゆうに上回ることが確実視されている。ネット通販需要による宅配物の数が急増し、配達ドライバー不足が深刻なのは明らかである。

 昨年12月、業界2位の佐川急便の配達ドライバーが、荷物を放り投げたり蹴とばしたりと乱雑に扱う動画が流出したことは記憶に新しいところ。この配達ドライバーは特定され、「身勝手な感情でやってしまった」「色々なイライラが重なっていた」としつつ反省の弁を述べていることが同社から発表された。

 ただ、こういった不祥事が明るみになった際にはバッシングの嵐になるのが通例だが、この佐川の配達ドライバーに対しては非難の声ばかりでなく、同情の声も少なくなかったのが印象的だった。これは、宅配業界全体が過剰サービスとなっており、そのしわ寄せが配達ドライバーたちにいってしまっているということを、多くの消費者が認識している証拠に違いない。

再配達の有料化が現実味を帯びる


 サービスを享受する側の利用者から同情論が出るということだけでも、それだけ今、宅配業界が異常な状況にあるということがうかがえるが、よりリアルな実情を知るべく流通ジャーナリストである渡辺広明氏に話を聞いた。

「配達ドライバーの過剰労働は限界を迎えつつあると思います。わかりやすい指標として、ドライバー1人が1日に運ぶ荷物は全国平均で150個ほど、都内のドライバーになると200個を超えるといわれています。年末などの繁忙期は1日250個ほどに増えることもあるそうです。仮に200個を8時間で割ると、実に1時間に25個のペースで配達することになります。2.4分に1個のペースで配達していかないといけないわけです。

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