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加計学園問題、自民党内で「安倍首相の意向」との見方広まる…文科省内部の上層部潰しか

文=横山渉/ジャーナリスト
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 しかし、永田町にはこんな話もあるという。別の国会議員秘書・B氏がいう。

「これだけ問題が大きくなる以前から、加計学園については安倍首相の意向を汲んで進められたのではないかと、自民党の議員も含めて話されていました。立地として愛媛県の今治に獣医学部が新設されることにも違和感が広まっています。また、文書が流出したのは『文科省だからだろう』ともいわれています。同省では天下りの問題をめぐり3月に大量の処分者が発表されましたが、これに象徴されるように、同省は他の省庁に比べて組織としてかなりお粗末です」

 天下り問題では、直接的に関係のない官僚も後始末で仕事が増えるなどして、同省内は雰囲気的にかなり疲弊しているという。

「文科省上層部に不満を持っている内部の誰かが民進党にメモを渡したのではないか、と永田町ではいわれています」(同)

 ところで、獣医師の需給関係について、日本獣医師会は「不足していない」という立場で、1984年に文部省(当時)も獣医師の質確保のために新設や定員増を認めないとの方針を決定している。獣医学部は北里大学が1966年に青森県に開学したのが最後だ。しかし、ニーズについては、さまざまな見方がある。永田町関係筋のC氏が語る。

「動物園に勤務する獣医さんは不足しており、家畜の繁殖に関わる専門家も少ないといわれています。街で開業しているペット向けの獣医師というよりは、大きい動物の獣医さんが足りないようです。文科省は従来より、世界のなかで日本の大学のランキングを上げようという政策を推進しているのですが、もともと医学部を持っている大学に獣医学部を新設するほうが、メリットは大きいわけです。なので、医療関係者や大学関係者らのなかには『なぜ加計なのか?』と疑問に思う向きが少なくありません」

 前出A氏は「安倍政権が長くなりすぎ、国民の政治への関心が低くなってきている。どんな問題でもいいので野党はもっと追及すべき。しかし、民進党の攻め方が下手」と語るが、真相解明のため、今後の野党の追及に期待したい。
(文=横山渉/ジャーナリスト)

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