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山田修「間違いだらけのビジネス戦略」

大成建設、リニア談合「否定」で検察に徹底抗戦…社員寮に資料隠匿疑惑、競合と「勉強会」

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山梨リニア実験線で試験中のL0系(「Wikipedia」より/Hisagi)

 捜査が進んでいたゼネコン大手4社によるリニア中央新幹線工事談合事件では、3月2日に大成建設の元常務・大川孝と鹿島の担当部長大沢一郎の両容疑者が独占禁止法違反の容疑で逮捕される事態に至った。

 両容疑者は「受注希望の工事について意見交換はしたが、談合はしていない」と容疑を否認している。鹿島は「誠に遺憾であり、関係者に多大な心配をかけていることを深くおわび申し上げる」とコメント。大成建設は「25回、約3カ月にわたり任意で取り調べに応じているにもかかわらず逮捕された」「到底承服しかねる」とコメントし、逮捕への反発を露わにした。

 大成建設幹部が東京地検特捜部による任意の事情聴取に対し、談合があったことを認める供述をしているという一部報道もあるが、現時点で両社の会社としての主張は、「談合をしたとされる4社間で接触はあったが、それは単なる情報交換で、談合して受注となった実績はない」というものだ。しかし、実は競合会社が接触して情報交換すること自体が、不公正競争だとみなされる可能性もある。不公正取引に厳しい欧米のビジネス規範に学ばなければならない。

大林組と清水建設は談合を認めた


 リニア工事で今回検察側が特に絞って捜査を進めているのが、品川新駅と名古屋新駅の工事だという。いずれも技術的難易度が高く、大手4社しか施工能力がないとされる。昨年12月に特捜部が為計業務妨害容疑で大林組を捜査したのが、立件への契機となった。4社のうち、大林組と清水建設は談合を認め、1月までに独禁法の課徴金減免制度(リーニエンシー)により、公正取引委員会に違反を自主申告している。

 ところが、この談合に加わったとされ、今回幹部が逮捕に至った大成建設と鹿島では、両新駅工事の受注に至っていない。それだけに、両社は2駅に関する談合をしていないとして、談合参画疑惑を一貫して否定してきた。

 特に大成建設は特捜部の捜査に対して強く反発していると見受けられ、特捜部との対立、対決とまで呼べる状況が醸成されてきた。大成建設に対する特捜部の立ち入り捜査が1度で済まず、2月1日に2回目が実施された。その翌2日、同社の弁護人が「捜査は大成関係者に圧力を加えるものである」などとして特捜部に抗議文を提出し、次のように捜査の問題点を指摘している。

・検察官が、大成の委託を受けた弁護士や社内弁護士のPCを押収したり、社員に聴取した弁護用の記録文書を押収した。
・検察官が役職員を社長室に呼び出し、「社長の前でも嘘をつくのか!」「ふざけるな!」などと威圧的な態度を取り、検察に有利な証言を強要しようとした。

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