「日本大丈夫?」な記事から前向きに明日を考える4本
(「同社HP」より)
韓国サムスンが日本人技術者引き抜き加速、人材戦略弱い国内勢 – ロイター(4月23日)
新卒一括採用、終身雇用、年功序列といった非効率なシステムを変革できない日本の製造業から、能力ある人間を刈り取るのは最も簡単で効果の大きい戦術。為す術も無く人材を取られていく日本企業の経営者に依然として危機感がないのは大問題。しかしヘッドハンティングの対象にもならない日本のサラリーマン経営者には理解できないか。私は、10年以内に主要家電メーカーのほとんどが再編か買収されるのではないかと本気で危惧している。
原発「むりやり」再稼働 オフレコ・メモを公開する 枝野「おおむね安全」大臣と、仙谷の陰謀 - 現代ビジネス(4月24日)
原発再稼働問題は意思決定プロセスが不明確であることが日々露呈しつつある。とりあえずここで再稼働に持ち込みたいという意志が感じられるが、それが将来にどういう意味を持つのかは誰も考えていないようだ。仮に再稼働できたとしても、このような状況下で当分の間、原発の新規開設は不可能であろうから、これから何十年かかけて縮退していくことは間違いない。
であれば、それを宣言してもいいはずだが、枝野大臣の個人的な意見にとどまっていて、内閣としての中長期戦略はまったく言及されない。首相は原発に関する中長期戦略を決定し、その枠組みの中で再稼働の是非を論ずるべき。将来の見えない再稼働に国民は大きな不安を抱えている。
女子大生 ソーシャル就活でホテルに誘われた! – 日刊SPA!(4月23日)
ソーシャルツールでは仕事とプライベートの区別が曖昧になりがちだが、それを悪用して女性にせまる、たちの悪い男たちがいるということ。就活生は徹底的弱者。採用側のモラルを浸透させるためにもガイドラインやホットラインを整備し、悪用者については企業も毅然とした態度で処罰することが必要だろう。問題は処罰する側にソーシャルの知識も経験も無いことか。ITの世代間格差の是正も必要となる。
10年経っても人は住めない!? 経済産業省発表、福島県の避難区域の一部は10年後も年間50ミリシーベルト超え – ベスト&ワースト(4月24日)
放射性物質の半減期を考えると、福島の一部は今後10年どころか30年くらいは住めないだろう。しかし、帰還を望む住民に対してその事実を告げる勇気がある政治家はおらず、結局一部でだけ除染を進めている状態。
しかし、家屋や道路の除染はできても、田畑や森林の除染は不可能。であれば、極論ではあるが、帰還を前提とせず、別の地域に住むということも現実的な選択肢として考える必要がある。被災者は元の居住地に戻ることがベスト、という感情・同情論だけでなく、移転費用や補助費を充実し、移転して新生活をスタートさせてあげた方がいいのではないか。●夏野 剛(なつの・たけし)
1965年生まれ。慶応義塾大学政策・メディア研究科特別招聘教授。90年代後半、NTTドコモにてiモードを立ち上げ、今日に至る礎を築いた立役者。08年の同社退社後、ドワンゴほか数社取締役を兼務。ドワンゴではニコニコ動画の「黒字化担当」として、ユーザー間で広く知られるように。