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一方、フランチャイズ提携している世界的なジーンズブランド「リーバイス」などのカジュアル事業は、新規出店効果もあり売上高は前年同期比62%増。スーツ需要が落ち込む一方で、カジュアル化が進んでいることを数字が示している。
青山商事は今年、スーツ専業からの脱却に向けて、経営の舵を切った。16年3月期からの3カ年計画には、ジーンズなどのカジュアル衣料品店や焼肉店の拡大を盛り込んだ。連結売上高に占めるスーツ関連以外の事業の比率を15年3月期の20%から26%に高める。
11年には子会社を通じて焼肉店「焼肉きんぐ」のフランチャイズ展開を始めた。12年にはカジュアル衣料品店「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」の出店も始めた。ミスターミニットの買収は、多角化戦略の一環である。
青山商事の16年3月期の連結決算の売上高は前期比7%増の2370億円、純利益は同2%減の125億円の見込み。非スーツ部門の割合は21%と予想している。依然としてビジネスウェア事業が売り上げの8割、営業利益の9割を叩き出す収益構造に変わりはない。
AOKIは多角化で先行
業界2位のAOKIホールディングスが事業の多角化では先行した。漫画喫茶「快活CLUB」や横浜市のみなとみらい地区に国内最大級の結婚式場を開業するなど脱スーツを進めた。16年3月期の連結売上高は前期比4%増の1910億円、純利益は11%増の113億円の見込み。非スーツ部門は全体の39%に達すると予想。利益で青山商事を激しく追い上げている。
洋服の青山は紳士服業界トップを独走し、スーツの販売数量世界一を誇った。その成功体験ゆえに、スーツ専業からの脱却に苦慮している。
(文=編集部)
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