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渡辺雄二「食にまつわるエトセトラ」

合成甘味料入りダイエット飲料、1日1回飲用で脳卒中や認知症発症の確率3倍との調査結果

文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト
合成甘味料入りダイエット飲料、1日1回飲用で脳卒中や認知症発症の確率3倍との調査結果の画像1「Getty Images」より

 ゼロカロリーあるいは低カロリーの合成甘味料というと、これまでは主に、糖類が多くカロリーの高い飲料やお菓子に使われてきました。しかし、最近では、意外な製品に使われているのです。

 たとえば、梅干し。スーパーには各種の梅干し製品がずらっと並んでいますが、最近多いのは、水あめやハチミツなどを加えた甘い梅干しです。「梅干しはしょっぱすぎる」という理由で敬遠する人が多かったため、そんな人にでも受け入れられるような製品が増えているのです。

 それらの原材料名をよく見ると、「甘味料(スクラロース)」という文字を多く見かけるはずです。つまり、水あめなどとともに甘味を増す目的で合成甘味料のスクラロースが添加されているのです。

 梅干しはコンビニエンスストアのおにぎりの具としてよく使われていますが、その梅干しにもスクラロースが添加されていることがあります。その場合、おにぎりの原材料名に「甘味料(スクラロース)」という表示があります。

 スクラロースは、パンにも使われているケースがあります。特にロールパンなどに使われています。パンを毎日食べているという人もいるでしょう。それにスクラロースが添加されていた場合、毎日スクラロースを摂取することになってしまうのです。

 さらに、カレールウでスクラロースが添加されている製品もあります。スクラロースは腐敗することがなく、極めて安定性が高い物質なので、メーカーとしては使いやすいようです。

 スクラロースは、有機塩素化合物の一種で、体内に摂取されても消化酵素によって分解されることがありません。砂糖などとは違ってエネルギーに変換されることがないのです。そのため、ゼロカロリーなのです。

 ただし、スクラロースは消化管から吸収されて血液中に入り、全身を巡ります。地球の環境中に排出されたダイオキシンや農薬のDDTなどの化学物質は、分解されることなく環境中をぐるぐる巡って「環境汚染」を引き起こしています。

 同様に、人体に入って分解されることなく体中を巡る添加物は、「人体汚染」を起こしているといえます。人体汚染物質は、肝臓や腎臓などの臓器の機能を低下させたり、遺伝子を傷つけて、がんの引き金になる可能性があります。

 スクラロースを5%含むえさをラットに4週間食べさせた実験では、脾臓と胸腺のリンパ組織の萎縮が認められました。これは、リンパ球が減って免疫力が低下する可能性があるということです。

渡辺雄二/科学ジャーナリスト

渡辺雄二/科学ジャーナリスト

1954年9月生まれ。栃木県宇都宮市出身。千葉大学工学部合成化学科卒。消費生活問題紙の記者を経て、82年からフリーの科学ジャーナリストとなる。全国各地で講演も行っている

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