ビジネスジャーナル > ライフニュース > 医師が教える、インフルエンザ予防法
NEW
石原結實「医療の常識を疑え!病気にならないための生き方」

医師が教える、インフルエンザの知られざる予防法…罹ったときの間違った対処法

文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士
医師が教える、インフルエンザの知られざる予防法…罹ったときの間違った対処法の画像1「Gettyimages」より

 38.0℃以上の発熱が突飛に発現し、全身の節々の痛みがあり、「いつもの風邪と感じが違う」と思ったら、すぐ病院で受診して抗インフルエンザ薬を処方してもらう必要がある。発病して48時間を過ぎウイルスが細胞内に潜り込んでしまうと、薬が効かないからだ。

 ただし、インフルエンザは予防をするほうが大切である。インフルエンザ・ウイルスの主な感染経路は、「飛沫感染」「接触感染」「空気感染」の3つである。よって、予防法としては以下が知られている。

(1)マスクの着用…飛沫感染を防御
(2)緑茶による「うがい」…緑茶に含まれる「カテキン」に抗ウイルス作用がある
(3)手洗い…石鹸で手首、手の甲や手のひら、手指、爪まで入念に洗う。アルコール消毒ならもっと短時間ですむ
(4)ドアノブ、スマホ、パソコン、机の上でインフルエンザ・ウイルスは1~2日生存するので、アルコールで消毒する

 このほかには、以下などの励行も大切である。

(5)室内に加湿器を設置…乾燥するほどウイルスの感染力が高まる
(6)十分な睡眠…寝不足は免疫力を低下させる
(7)ウォーキング、ストレッチなどの心地よい運動…マラソンなどの競技を目的としたハードな運動は免疫力を低下させることがあるが、「心地よい」「うっすらと汗ばむ」程度の運動は免疫力を上げる

 しかし、一般の医学が指摘、指導しない重要な予防法として、「食べすぎを避けること」がある。

 風邪、インフルエンザ、胃腸病その他ほとんどの病気で、「食欲不振」が発現する。そんなとき一般の人たちも、医師たちでさえも、「体力をつけるために無理してでも食べるように」と、食を強要することがほとんどだ。

 しかし、これは愚の骨頂である。神様が我々人間をはじめ、動物に与えてくださっている病気を治す方法は究極的には「食べないこと(食欲不振)」と「発熱」の2つしかない。犬や猫が病気をすると「一切食を拒み、数日すると元気になる」様子を目の当たりにした人は少なくないだろう。

「食べたくないときは食べない」

 話は旧聞に属するが、米国ミネソタ大学医学部の教授だったM・J・マレイ博士は1975年に飢饉のサハラ砂漠を訪れ、遊牧民に食糧を与えたところ、「しばらくして突然にマラリアやブルセロージス、結核などの感染症が起こってきた」ことを経験したことから「栄養過多が感染症を誘発するのではないか」「我々が食べる食物中の栄養素は、我々の体の維持よりも、病原菌の分裂、増殖のほうにむしろ利用されているのではないか」と考えるに至った。

石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

1948年長崎市生まれ。長崎大学医学部を卒業後、血液内科を専攻。「白血球の働きと食物・運動の関係」について研究し、同大学大学院博士課程修了。スイスの自然療法病院B・ベンナー・クリニックや、モスクワの断食療法病院でガンをはじめとする種々の病気、自然療法を勉強。コーカサス地方(ジョージア共和国)の長寿村にも長寿食の研究に5回赴く。現在は東京で漢方薬処方をするクリニックを開く傍ら、伊豆で健康増進を目的とする保養所、ヒポクラティック・サナトリウムを運営。著書はベストセラーとなった『生姜力』(主婦と生活社)、『「食べない」健康法』(PHP文庫)、『「体を温める」と病気は必ず治る』(三笠書房)、石原慎太郎氏との共著『老いを生きる自信』(PHP文庫)、『コロナは恐くない 怖いのはあなたの「血の汚れ」だ』など、330冊以上にのぼる。著書は韓国、中国、台湾、アメリカ、ロシア、ドイツ、フランス、タイなど世界各国で合計100冊以上翻訳出版されている。1995~2008年まで、日本テレビ系「おもいッきりテレビ」へのレギュラー出演など、テレビ、ラジオ、講演などでも活躍中。先祖は代々、鉄砲伝来で有名な種子島藩の御殿医。

医師が教える、インフルエンザの知られざる予防法…罹ったときの間違った対処法のページです。ビジネスジャーナルは、ライフ、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!