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空自F35A墜落、政治的事情でハイテク機を次々導入の犠牲か…現場は訓練追い付かず疲弊

構成=長井雄一朗/ライター
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 航空自衛隊三沢基地(青森県)の最新鋭ステルス戦闘機F35A(米ロッキード・マーチン社製)の墜落事故は、世界に衝撃を与えた。今、日米は言うに及ばず、世界各国が機体トラブルなのか、パイロットのヒューマンファクターなのか、情報を探っている。

 航空評論家で元日本航空機長である杉江弘氏は、「100%断言はできないが、機体トラブルではない可能性が高い。むしろ、現時点ではヒューマンファクターなどの可能性が高い」と語る。現在、自衛隊は人手不足のため訓練時間も満足に取れない状態で、F35Aに限らずオスプレイも墜落する危険性を常にはらんでいるという。杉江氏に話を聞いた。

――今回墜落したF35Aは世界的にみても最新鋭の戦闘機です。機体を操縦していたパイロットは3佐で、飛行時間約3,200時間のベテランですが、墜落原因はなんであると推察されますか。

杉江弘氏(以下、杉江)  確実なことはわかりませんが、機体トラブルではないと思います。自衛隊機は民間機と異なり、トラブルがあったら管制にすぐ連絡しますが、今回それがなく「訓練中止」と通信している点がカギです。つまり、パイロットの動きからは、あまり緊迫感が感じられません。もし機体にトラブルがあれば、編隊から離れてトラブルを報告すればよい話ですが、そこで推察される理由はパイロットのヒューマンファクターということです。また、緊急脱出をしてなかったことをみると、心身に異常があった可能性もあります。

 現在、ブラックボックスは見つかっていませんが、今後捜索して回収することになります。米国側からすれば、機体トラブルであれば大変なことで、日本側からすれば、ヒューマンファクターだとすれば同じく大変なことです。機体トラブルであればアメリカは公平に調査するでしょうが、フライトレコーダーを見れば、機体トラブルがあったかどうかも確認できます。

――ヒューマンファクターについて詳しく解説してください。

杉江 ヒューマンファクターの可能性ですが、F35Aはハイテク最新鋭機です。今、陸上自衛隊が導入を進めているオスプレイでも問題になっていますが、隊員は次から次へと最新鋭仕様の戦闘機や武器が導入され、訓練が追い付かない状態に追い込まれているのです。

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