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NHK報道の中立性は、なぜ揺らいでいるのか?「文化・福祉番組部」解体論と報道の正義

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NHK放送センター(「Wikipedia」より/Kakidai)

 3月13日、テレビを持っていなくて、ワンセグ付き携帯電話だけを持っている場合でもNHKとの契約義務があるという判断を、最高裁第3小法廷(山崎敏充裁判長)は下した。NHKから契約を求められた、埼玉県朝霞市の市議会議員の大橋昌信氏が起こした、「ワンセグ付き携帯電話を所持しているだけでNHK受信料を払わなくてはならないのか」の確認を求める民事訴訟の判決である。

 前回記事「NHK受信料、携帯所有者も支払い義務化へ…『不払いだと視聴不可』が実現されない理由」では、この判決をどうとらえるか、上智大学文学部新聞学科の水島宏明教授から聞いた。今回は引き続き、しばしば問題となるNHK報道の中立性について水島教授に話を聞いた。

17年『衆院選特集』問題


 2017年の衆議院総選挙で、投票日前日にNHKは『衆院選特集 党首奮戦~密着12日間の熱戦~』を放送したが、政権与党である自民党に一番長い時間を使い、安倍首相が喋る場面も長かった。特徴的なのは、内閣総理大臣としての安倍晋三と、自民党総裁としての安倍晋三を、峻別していないという点だ。安倍首相が防衛官僚と思われる人物と、北朝鮮のミサイル発射のときにどう防衛するかということで、官邸で話し合っている様子が映された。これはまさに総理大臣としての業務だ。投票行動にも影響を与えるこうした放送は、公正中立を踏み外していると疑われても仕方がないのではないか。

「森友問題に関しては、検察が立件するかしないかというのは、やはり報道を受けての国民の世論というのをすごく気にするわけですね。籠池夫妻の詐欺なんだってことで、ワーッて世論が流れちゃったら、検察も無理する必要ないわけです。結果的にはそうなってしまった。もしNHKが相澤さんたちの報道の仕方をもう少し評価するかたちで報道していたら、『財務省は嘘つきだ』『国家財産を安くたたき売った』『税金をドブに捨てた』みたいな世論が盛り上がって、そんなの許していいのかということで、もっと違った展開になったかもしれません。

 選挙に関しては、公共的な利益が関わっているわけですよね。司法がどう判断するかということも、公共の利益に関わっているわけですよ。そうするとどちらも、公共性がすごくあるケースです。そこで中立というと、どっちなんだという話になって、中立というのは本当に難しい。それによって縛られてしまうからメディア、ジャーナリズムの研究者のなかでも、アメリカがやっているように、公正中立なんて原則はやめればいいんだって人がけっこういるのも事実です。

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