tanaka_kei
2019年3月にぴあより刊行された『銭湯と和菓子と田中圭(仮)』

あえての“シリアスコント”

 視聴者が抱いた当初の不安をことごとく打ち消すかのように、実はきわめて高い企画性に富んでいるという本作。あるテレビ局のドラマ班プロデューサーも、本作を次のように絶賛する。

「視聴率が取れないこの時代に、せつないラブストーリーとかマンガの実写版を丁寧に作ってもなかなか話題にはならない。その点『あなたの番です』は、ほぼ毎週誰かが殺されるという設定自体があり得ないうえに、その死因もかなり適当だし、正直ストーリーに穴が多いのも事実。つまり、物語の信ぴょう性など度外視した、出来のよいシリアスコントなんですよね。でも、そこまで振り切ってるからこそネットでも話題になるし、穴だらけのストーリーにツッコミを入れつつ、それを視聴者が自発的に補完しようとする。あり得なさすぎる物語をリアルに描こうとするのではなく、シリアスコントぐらいの“温度感”で見事にまとめているのがすごいと思います。おそらく、日本のドラマ史に残るほどの名作になるでしょうね。

 ちなみに私の犯人予想は、第2章から主人公になった田中圭。最もあり得ないところに落とし込むのが本作の魅力なので、最もあり得ない犯人を選んでみました。おそらく双子や二重人格ネタも絡んできて、複数犯の可能性も視野に入れておきたいところ。たぶん、当たっていると思います(笑)」

 果たして、関係者からも大絶賛されるほどの本作は、どこに着地するのか。次の犯人予想はあなたの番です!

(文=藤原三星)

横浜流星か安藤政信か田中圭か…関係者が語る『あなたの番です』の秀逸さと“本当の犯人”の画像1

藤原三星(ふじわら・さんせい)
ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。<twitter:@samsungfujiwara