「人生100年時代」という言葉が広まってから、長い時間がたちました。そんな長寿化によって問題となるのが、「お金」と「働き方」です。この時代を生き抜くためには、いつまでも働き続けられるスキル、能力、知識、健康、お金などが必要です。特に、豊かな人生を送りたいのであれば、「金融リテラシー」は是非とも身につけておきたいスキルです。
今回は、どのように金融リテラシーを高めていくべきかを一緒に考えていきたいと思います。
「金融リテラシー」は豊かな人生を送るカギ
「リテラシー」とは「文字の読み書きができる」という意味ですが、そこから転じて「ある分野の知識やスキルを正しく活用する力」といった意味で使われるようになっています。
そして金融リテラシーとは、お金の知識・知恵を活用しながら人生を生きていく力です。金融リテラシーを身につけ、お金を守り、お金を増やしていくことは、単にモノがたくさん買えるようになるというだけではなく、豊かな人生を送るカギとなります。
金融リテラシーが身につけば、お金が集まります。お金があれば、生活のために働くことから解放されます。すると、自分の得意な領域・好きな領域で仕事ができるようになるでしょう。本当にやりたい仕事を副業ベースで始めてもいいでしょうし、独立して起業するという選択肢も生まれます。
金融リテラシーは、こうした自由な働き方を手にするためにも必要な知識です。同時に、お金について「正しい判断」をするためにも役立ちます。
「もし、宝くじで1億円が当たったら何に使おう」なんて、誰でも一度は考えたことがあるはずです。しかし、金融リテラシーがないと、たとえ宝くじに当たってもお金のパワーに振り回されかねません。たとえば、家族・親族間のトラブル、エスカレートする浪費、人生の目的喪失など、いろいろあります。「自分は大丈夫」と思っている人ほど危ないようです。
そんなとき、金融リテラシーがあれば、突然、大金が手に入ったとしても、身を滅ぼすようなマネをする可能性は低いのではないかと思います。
身につけておくべき金融リテラシー「3つの柱」
金融リテラシーとして身につけておくべきことはたくさんありますが、ここではそのなかから、私が特に大切だと感じていることを3つ紹介します。
・身につけておくべき金融リテラシー(1)…「家計の支出を把握する」
第1に、家計のお金の動きをきちんと理解することです。
毎月の収入と支出がいくらなのか、きちんと把握できていない人は意外に多いです。お金を貯めたいなら、収入より支出を知ることのほうが大事です。無駄な支出がないか、確認してみましょう。
お金が貯まる人は、自分のお金を何にいくら使っているか、支出を常に把握しています。何にいくらお金を使っているのかということがわかれば、無駄遣いしているかどうかが見えてきます。無駄をなくせば、その分を貯蓄に回すことができるのです。
また、支出の分析は、無駄をなくすだけではなく予算を管理する際にも役立ちます。理想は1カ月分のレシートやクレジットカード明細などで自分の支出傾向を確認することですが、1週間分のレシートだけでも自分の支出傾向が見えてきます。