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まだあったの?GAP、常にセールしないと売れない末期状態…最先進企業が陥る罠

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Gapフラッグシップ銀座(「Wikipedia」より/Kakidai)

 アメリカの衣料品大手のギャップが、主力ブランド「GAP」について、今後2年間で北米を中心に約230店舗を閉めると発表した。現在、日本国内には153店舗を構えるGAPだが、景気の良い話は聞こえてこない。

 GAPの低価格ブランドである「OLD NAVY」は2017年1月に日本から一斉撤退しており、今後はGAP本体が撤退する可能性も取り沙汰される。消費者からは「いつも割引セールをやっている」といった声も聞こえてきており、GAPに対するイメージは悪くなりつつあるのが実情だ。

 そんなGAPの現状と今後の展開などについて、ファッションビジネスコンサルタントの北村禎宏氏に聞いた。

ファッション界に衝撃を与えたギャップの登場

 グローバル企業として名高いギャップは、主力ブランドのGAPのほかに前述のOLD NAVYや「BANANA REPUBLIC」など7つのブランドを展開しており、全世界で約3600店舗を擁する、大手小売り企業である。

「ギャップは1986年に自ら製品を企画し、自社製品として委託生産、自らのチェーン店で販売するというビジネスモデルを提唱しました。それは、現在のユニクロなど多くの企業が行っている形態の先駆けです。その後、業界紙(繊研)がSPA(specialty store retailer of private label apparel)と略して、その概念を日本にインポートしました。当時、アパレル企業に属してビジネスモデルのイノベーションにチャレンジしようとしていた私たちは、時を同じくして通産省が盛んに言い始めた『QR(クイックレスポンス)』というあるべき姿とともに、衝撃と自戒の念を持って受け止めざるを得ませんでした」(北村氏)

 ギャップがファッション業界に与えた影響は大きく、ベーシックで手頃な価格のアメリカンカジュアルに消費者は飛びついた。しかし、今や大規模な閉鎖を発表するなど、当時のブランド力は見る影もない。

「現在のGAPは多くのブランドにとって『まだあったの?』という認識で、ノーマーク状態です。それほど、ブランド力や影響力は低下しています。日本では2017年にOLD NAVYが完全撤退し、BANANA REPUBLICも縮小傾向。企業として、ギャップがシュリンクモードに入っているのは明らかです」(同)

SPAモデルを生んだギャップがハマッた罠

 現在のファッション業界の礎を築いたともいえるギャップ。しかし、なぜここまで衰退してしまったのだろうか。

「現在、世界を席巻しているのは『ZARA』『H&M』『FOREVER 21』などです。トレンドを取り入れながらも低価格のファストファッションという次世代モデルに、ギャップは足元をすくわれた格好です。焦ったGAPは中途半端にトレンドを追いかけるようになってしまい、『シンプルなアメリカンカジュアル』という独自のポジションも失ってしまいました」(同)

 ほかの企業に追いつこうと必死でトレンドを取り入れた結果、自らの首を絞めることになってしまったギャップ。実際、パイパー・ジャフレーの調査によると、アメリカの高所得者層の10代男子の10%、女子の6%がギャップの商品を着なくなったという。発祥の地のアメリカでも、ギャップの人気は低下しているのだ。

 では、ギャップがビジネスモデルを改善することはできるのだろうか。

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