NEW
連載
藤井泰輔「あなたの生活をサポートするお金のはなし」

かんぽ不正どころか、みんな金融機関には痛い目に遭っている…“無料”に踊らされ結局は損

文=藤井泰輔/ファイナンシャル・アソシエイツ代表
【この記事のキーワード】

, ,

昨年12月、記者会見で頭を下げる日本郵便の横山邦男社長(当時、以下同)、日本郵政の長門正貢社長、かんぽ生命の植平光彦社長(左から)(写真:毎日新聞社/アフロ)

 かんぽ生命の不正販売の問題では、販売者側が知名度を武器に、高齢者を中心に顧客に不利益となる契約を無理矢理に結んでいた実態があきらかになりました。実は、こんなにマスコミが大々に取り上げる問題だけではなく、若者も含めたみなさん消費者が、金融機関から痛い目に合わされていることは結構多いのです。しかも、そのことに気付いていない人もたくさんいることが、今の日本の本当の問題です。

 そこで、最近良く耳にするようになった「金融リテラシー」の観点から、金融商品を購入するに際して、みなさんは最低限どれだけの知識を持っていなければならないのかを考えてみることにしたいと思います。

金融リテラシーとは

 金融リテラシーとは、金融に関する知識や理解というような意味で、実際には金融商品を自分の生活に活かす能力(金融活用力)といったものです。日本人は、この能力が他の先進国に比べて劣っているという調査結果があります。

 保険販売の仕事をしていて思うのは、確かにそうだろうなという実感です。生命保険の見直しの相談を受けていると、年間何十万円も支払っている商品について、その内容すら理解していない人が驚くほどいるのです。「担当者を信頼して加入したんだけど」と言われると、「それは、人を信じることで、自分で考えて判断することを放棄しているということですよ」と言いたくなります。

 金融リテラシーは高いに越したことはありませんが、要は、金融商品に関しては、知識に見合った購買を心がけることが大切です。定期預金の金利が0.01%で、今は預金より投資の時代だというマスコミの情報についつい乗っかって、銀行などに勧められるまま安易に投資信託や外貨建ての生命保険を購入したり、入院への備えは医療保険だと、テレビや新聞の宣伝を鵜呑みにしてあまり考えもしないで商品を購入したりすることが問題です。かんぽ生命の問題にしろ、購買者が特に必要と感じていない商品を購入してしまっていることが最大の問題といえるのです。

 つまり、良くわからないまま商品に手を出してしまうことが一番の問題ということです。「わからないものには手を出さない」、これが金融商品と付き合うための基本中の基本です。少しでも金融商品を自分の生活に活かそうと考えるのであれば、最低限の金融リテラシーを持とうということです。

関連記事