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公立学校一斉休校、共働き親が憤慨…中国人の渡航禁止はせず、安倍政権に退陣論強まる

文=編集部
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写真:日刊現代/アフロ

 新型コロナウイルス感染の広がりを受け、安倍晋三首相は27日、同感染症対策本部会合で、感染拡大防止の目的で週明けの2日から春休みが明けるまで、全国の小中高校と特別支援学校に対し臨時休校の措置を取るよう要請すると表明した。

 急な決定に学校現場や子どもを持つ家庭は混乱しているようだ。現役の小学校教員は語る。

「さっきニュースで知りました。いきなり週明けから休校と言われても、残された明日一日で何をどうすればよいのか、わからず、職員室も混乱しています。生徒の親御さんから問い合わせを受けても、何も説明できません」

 こうした状況は全国の学校でも同じようで、インターネット上では現職の教員と思われる人々から、次のような声が上がっている。

「正直なところ、授業が終わりません。未履修問題にどう対応しろと言うのでしょうか。おさまった夏休みにするということでしょうか? 3月は入試の時期です。受験生のサポートをどうすればいいのでしょうか。あまりにも対応が急すぎて、遅すぎて、今職員室内は大パニックです」(原文ママ、以下同)

「正直無理。明日、子ども達に『月曜日からずっとお休みです』って言わないといけないんでしょ。保護者にもプリント出して、一斉メールして。休校はやむを得ない措置だと思うけど、余りにも突然過ぎ。学校現場や保護者の事も考えて」

「現場には、何の指示も出てないのに、いきなりテレビで発表とかされても困ります。子供たちの持ち物だって、今年度終わらす予定の勉強だって、練習していた行事だって、やらないにしてもどうするか対策を決めたり子供たちに伝えるのに時間がありません。明日子供たちが帰ってからの会議では間に合いません。現場の事は何も考えていないんですね」

「1日の猶予も現場になしで、いきなり勝手に決めて発表とかありえないです。子供たちの事とか、来週から誰がおうちで面倒を見るのかとか何も決める時間がないです」

「ちょっとこのタイミングでの発表はあり得ないのでは、と思います。この決定は現場には一切伝わっていませんでした。つまり明日で一旦学校を終えるために、今から明日の朝までの時間しかないということです。受験のこともまだどうなるか決まっていないというのに、一体我々にどれぐらいのことができるのでしょうか? 卒業式もそうですが、この場当たり的な決定には腹立たしさしか感じません」

親の間に動揺広がる

 さらに、波紋は小さな子どもを持つ家庭にも広まっている。小学校低学年の子どもを持つ共働き夫婦の女性はいう。

「私も夫も急には会社を休めない。とりあえず来週から母に家に来てもらって子どもの面倒をみてもらえないか、聞いてみようかと考えています。ただ、母も地方在住なので飛行機を手配しないといけないし、70歳近いので、来てもらえるかわからない。最終手段として、子どもの同級生の親同士で相談、調整して、子どもたちの面倒を見合うかどうか。子どもの保育園時代の親同士の結束が強いのが唯一もの救い。こんなこといきなり決めるとか、本当にあり得ません。安倍政権はアホなんじゃないかと本気で思います。即刻退陣すべき」

 ネット上では、同じく動揺する親の声が多数みられる。

「休校にして、共働きの子供はどうするのですか? 親も休みにしない限り無理ですけど!! 学校休みにする前に会社休みにしないと成り立たないことぐらい私でもわかります 1年生の子供を1人家に毎日待機させるとかできると思いますか?」

「要請する政府側は簡単だよ、要請するだけで 共働きの親を持つ子どもの事を全く考えてない」

「小学生の子供がいます。これで春休みいっぱい休まなきゃいけない、働くお母さんいると思います。私の職場は、台風などの臨時休校の時は子連れ出勤可能ですが、今回は職場が高齢者施設なため、それもできないかもしれません。そしてパートです。1ヶ月近く、仕事を出来なくなるということは、その分の収入はどうなるのでしょうか。安倍さん、いい加減、その辺まで考えていただけませんでしょうか」

「どちらかが働かなくても生活していける家庭なら問題ないと思います。が、ひとり親家庭で日中見ていてくれる方が居ない家庭はどうしたらいいの?」

「子供を預けて働いてる家庭が多い中で、こんな事を直前に言われても困る家庭ばかりでしょう。子供を置いていくわけにいかず、仕事を休めば収入が減るし企業側だって困るんじゃない?」

「なんで、後先考えない事ばかりで後手後手の空っぽ対策ばかりなの?? 世界から批判されなきゃ何もしないで笑顔で会食。批判されて初めて空っぽ対策」

 さらに、「結局は、勉強が好きでない高校生は遊び歩いて、スプレッダーになるだけではないか」などと、今回の措置の効果そのものに疑問を呈する意見もみられる。

政府の後手後手の対応に批判も

 一連の政府の対応について、霞ヶ関の官僚は次のように批判する。

「そもそも、ここまで感染が広がっている原因は、中国での感染拡大が始まった時点、少なくても春節(旧正月)の長期休暇に入る前に、中国本土からの渡航禁止措置を取らなかったこと、さらに医学的な根拠が不明なまま検査基準を厳しくして、国民に検査を受けさせないようにしていることです。(スイスの製薬会社)ロシュの遺伝子検査キットでもなんでも、政府が全国の医療機関に配って、希望者には検査を受けさせるべきです。

 現在、韓国では1日4万件の検査が行われていますが、日本は1日平均でたった約900件です。政府のなかに、明らかに民間の検査キットを使った検査を行わせないようにしている勢力がいます。官邸は、一刻も早くその障害を除外すべきです」

 また、野党関係者もこう苦言を呈す。

「今に至っても中国からの渡航を禁止できないのは、習近平国家主席の国賓来日を控えた中国から、日本が強い要請を受けているからだといわれています。そうした根本対策を取らない一方で、公立学校の一斉休校を決めたことで、世論からの政権批判はますます強まっています。特に子を持つ親たちの生活に直接的な悪影響が出るため、安倍政権への退陣圧力が強まるのは必至で、東京五輪まで政権は持たないのではないか、という声まで出始めています。もっとも、その東京五輪の開催にすら黄色信号が灯り始めていますが」

 政府の新型コロナウイルス感染対策は、明らかに分水嶺を迎えつつあるといえよう。

(文=編集部)

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