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山口達也の女子高生わいせつ事件、捜査資料から浮かぶ「おぞましい現場」…ジャニーズの庇護

文=須賀マイク
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山口達也

飲酒して女子高生に乱暴

 9月22日、酒気帯び運転の疑いで逮捕された人気グループ「TOKIO」の元メンバー、山口達也容疑者。警察が山口容疑者からアルコールの匂いがすることに気づき、呼気を調べたところ、基準値を大幅に上回る1リットル当たり0.75mgのアルコール分を検出したという。

 山口氏はTOKIOのメンバーだった2018年に、飲酒状態で女子高生への強制わいせつ事件を起こし、ジャニーズ事務所を退所していた。なぜ、何度も酒のトラブルを起こしてしまったのか。

 18年の事件の概要は次のようなものである。当時、山口氏は『Rの法則』(NHK Eテレ)のMCを務めていた。山口氏は自宅で焼酎を1本空けた勢いで、同番組に出演していた女子高生Aさんに、LINE電話をかけ、「うちに遊びにきなよ」などと誘いをかけている。

「Aさんは山口の様子に不安を覚え、親しいR’s(編註:後述参照)メンバーを連れて山口の自宅を訪れています。Aさんが友人を連れて現れたことで態度を一変させたようです」(全国紙社会部記者)

 部屋の中の様子を捜査資料等から再現する。

<「なんで、一人で来なかったんだよ!」

山口はいきなりAさんをこう怒鳴りつけたという。Aさんは「山口さんは酔っているようには見えなかったけど、目つきが怖かった」と供述している。

 痺れを切らした山口は、Aさんに襲いかかった。Aさんは、キスをされたあと服も脱がされそうになったが、激しく抵抗したようです。そしてもみ合ったあと、山口が煙草を吸いに部屋を出たところで、Aさんは友人と共にマンションを抜けだし、走って逃げ出した>

 Aさんは友人のアドバイスもあり、その日のうちに麻布署に被害届けを出した。Aさんは『Rの法則』の出演者で、R’sと呼ばれる十代で構成される出演メンバーの一人だった。つまり山口氏はNHKの番組で知り合ったAさんを、未成年だと知ったうえで蛮行に及んでいたのだ。

『Rの法則』の元スタッフはこう語る。

「山口さんには何人かお気に入りの女子高生メンバーがいて、だいたい大人っぽい見た目の綺麗系の子が多かった。よくNHKスタッフの前で『R’sのメンバー呼ぼうよ』と言い出すことがあった。深夜に酒席に未成年を呼ぼうとしたことも。でも、NHKスタッフが彼を諫めることはありませんでした」

 山口氏がR’sのメンバーの連絡先を知ることができたのも番組スタッフの仲介だった、といわれている。Aさんの事件も発生から2カ月あまり伏せられ、山口氏は平然と番組出演をこなしていた。

 事件は山口氏の問題であると同時に、タレントを“甘やかしてきた”ジャニーズ事務所やテレビ局の問題でもあった。

特大コップで飲酒

 あれから2年、再び酒のトラブルを起こした山口氏。逮捕後、家宅捜索まで至った経緯について捜査関係者が語る。

「最初は酔っていたことを認めていた山口氏ですが、途中から『飲んだあと寝たから酔っていた認識はない。酒が少し残っていたかもしれない』と言い出した。警察は検出数値と合わないことを彼が言いだしたので、ガサ(家宅捜索)を入れたのです」

 家宅捜索で1.8リットルの紙パックの焼酎とコップが押収されたと報道されたことで、山口氏への世間の心証は更に悪化した。

「彼は焼酎5、6杯を飲んでいたと話しているのですが、そのコップが通常の3倍くらいある特大コップだっだ」(同前)

 各メディアは山口氏が取調べに対して「否認に転じた」と報道したことに対して、山口氏の弁護士が「(山口氏は)一貫して真実を供述し、最大限捜査に協力しています」との声明を発表した。だが、真摯に捜査協力をしていたのであれば、道路交通法違反である飲酒運転で当局が家宅捜索までかけるという異例の事態とはならなかっただろう。

「いま山口氏を担当している弁護士事務所は、ジャニーズ事務所とも関係が深い事務所なのです。元ジャニーズの多くが苦労を重ねているなかで、山口氏だけはなぜか今もジャニーズ事務所の庇護下にあると見る向きもあるのです」(芸能ジャーナリスト)

 TOKIO再合流も囁かれ出した矢先の不祥事は、元芸能人ゆえの甘さから来るものだったのか――。

須賀マイク/ライター

須賀マイク/ライター

社会事件・芸能分野の取材に長く携わる。

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