在日クルド人ヘイトクライム抗議デモに在日クルド協会が関与否定の異例声明…「偏見助長」の画像1
日本クルド文化協会Facebook公式アカウントより

 5月30日、警察によるヘイトクライム(差別に基づく犯罪)に抗議するデモが警視庁渋谷署周辺で行われた。米国でのヘイトクライムに抗議するデモの様子が連日、日本で報道されていただけに波紋を広げている。

 事の発端は、東京都渋谷区の路上で在日クルド人の男性(33)が「警視庁の警察官に不当に職務質問され、暴力を振るわれた」と主張したことだった。毎日新聞や共同通信などはこれをヘイトクライムとして、デモの模様と合わせて詳報した。ところが今月13日、在日クルド人を支援している一般社団法人日本クルド文化協会が同デモの主張に関して否定的な見解を示した。同協会関係者は「そもそもこの件に関して、大手マスコミからまったく取材もなく、結果として一連の報道で日本国内にいるクルド人への偏見を助長している」と危惧する。

「正当な理由のないデモは偏見を助長する」

 文化協会はFacebookの公式アカウントで以下のような声明を発表した。

「日本政府、国会、警察庁、及び関係各所各位, 日本国民の皆様へ

 この度先月30日の渋谷警察署前におけるクルド人のデモに関する当協会としての見解を発表いたします。関係各所へ事実確認に時間がかかり大変遅くなってしまいました。まず、当協会はデモを支持する立場ではなく、いかなる関与もしていないことを明確に申し上げます。

 今回の騒動の発端になったクルド人の行為は、日本の法律・慣習に照らし合わせて、擁護する余地はありません。もし彼が交通規則を守り警察の要請に適切に対応していれば、警察官もあのような対応に出たのか疑問があります。当協会はトルコ、イラン、イラク、シリア政府のクルド人弾圧への抗議運動を度々主催しておりますが、参加者はクルド人が大多数で、一部支持者の日本人が含まれるという構図になっております。

 今回の渋谷警察署前でのデモは日本人参加者が大多数を占めていましたが、普段クルド人の支援活動には参加されていない方々ばかりであったと確認しております。今回のような正当な理由があるとは言い難いデモはかえって在日クルド人への偏見を助長したように思われます。

 在日クルド人は日本の法律・慣習を尊重いたします。当協会はこれからもクルド人が日本社会で軋轢を起こすことがないよう指導して参ります。一部の方々が今回の件に際してクルド人に関する誤った情報を拡散していますが、こちらについても控えていただきますようお願いいたします。

 残念ながら、今回の件に関して、日本のメディアや学術機関、その他組織から、クルド人コミュニティとしての見解について取材がありませんでしたが、ここに当協会としての見解を表明いたします。日本クルド文化協会」(原文ママ)

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