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永田町の「謎」 現役議員秘書がぶっちゃける国会ウラ情報

東京アラート解除は小池都知事の選挙戦略だったのか?学歴詐称疑惑に永田町でも騒然の理由

文=神澤志万/国会議員秘書
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東京都の小池百合子知事(写真:つのだよしお/アフロ)

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 6月17日、第201回国会が閉会になりました。会期は1月20日からの150日間で通常国会としてはいつも通りなのですが、正直、今回はコロナ騒動もあって「長かったー」というのが本音です。

 もちろん、国会が閉会したからといって永田町がお休みになるわけではありません。本会議や各委員会が定期的に開かれなくなるだけで、閉会中も必要に応じて委員会は開催されます。今回も、閉会中審査について与野党で合意し、各委員会の閉会手続きで議決しています。

 そして今、各党の秘書会は東京都知事選挙(7月5日投開票)の対策に力を注いでいます。小池百合子知事は現職の強みを生かして、コロナ対策と選挙戦略を絶妙に展開しています。東京オリンピック・パラリンピックの延期が決定するまでは決して矢面に立たず、延期決定が発表された途端に「東京都の顔」として連日のように記者会見を始めたことは、みなさんもご記憶ですよね。

 都内の感染者の人数も、オリ・パラ延期が決まった途端に急増しました。後になって、保健所から多数の報告漏れがあったことなどが報じられましたね。

 最近も、東京アラート解除の際に感染者数がギリギリで基準値を下回り、その翌日に増えたことも小池都政への疑念を深めました。小池知事は選挙を通常通り行うために東京アラートを解除し、経済活動を復活させて、自分の選挙戦略を有利に運ぼうとしているのでしょう。優秀できれいな方なのに、そのあたりの計算が見え隠れしてしまうのが残念ですよね。

 もともと小池知事は衆参両院で国会議員を務め、環境大臣や防衛大臣などを歴任しているので、神澤は永田町時代の「小池センセイ」も存じ上げております。自ら立ち上げた希望の党の大コケ騒動は記憶に新しいところですが、日本新党の頃から周囲の女性に厳しかったですね。自分が男社会で苦労していても後輩の女性たちに優しくなれないので、腹を割って話せる同僚の女性議員は皆無だったと思います。

 とはいえ、神澤も仕事上ドタキャンが多く、友だちが減っているので他人様のことは言えないのですが、小池知事ものし上がるために必死だったのかもしれませんね。

 発売から2週間で15万部を突破したことで話題の『女帝 小池百合子』(文藝春秋/石井妙子著)の執筆のきっかけも、カイロ滞在時代の「元ルームメイト」の女性が著者に「小池さんはカイロ大学を卒業していない」と手紙を書いたことだそうです。

 だいぶ前から公式プロフィールの「首席で卒業」の部分は削除されているようですが、この問題を受けて、カイロ大学が卒業を証明する声明を出し、小池知事自身も卒業証書と卒業証明書を公開しました。そもそも、本来は国会議員や首長に学歴は関係ないので、永田町では「学歴なんか追及しなくてもいいじゃないか」「大学側にどういうルートでいくら払ったのか」などと、さまざまな声が上がっています。

 今回の都知事選も、15名を超える立候補者が選挙戦を戦うことになります。有権者のみなさんは貴重な一票を投じて、都政をよりよくしてください。

コロナ禍で困窮している人は地元の議員へ

 緊急事態宣言は解除されましたが、東京では今も感染者が増えていますね。これも、小池知事の「先走り」が原因と批判されているようです。新型コロナ感染症の拡大と対策により、経営に大打撃を受けていらっしゃる方、仕事を失ってしまった方、今も過酷な労働環境が続いている医療従事者のみなさま、そして、不運にも感染してしまった方、その周りの方々、心よりお見舞い申し上げます。

 各種申請の窓口で受付をしている方たちは、しょせん他人事です。みな懸命に業務をこなしていますが、目の前の作業しか見えていません。もし、その受付段階で心ない言葉を言われてしまい、心が折れそうになっても、決してあきらめないでほしいです。

 本当に困っている方のお手伝いは、いつでも対応させていただきます。国会議員の事務所は、決してハードルの高い場所ではありません。誠心誠意対応してくれるスタッフがいますので、「サポートセンターに何度電話してもつながらない」といった悩みでもけっこうです。あきらめる前に、ぜひ地元の議員を頼ってください。

 思えば、今年の通常国会は前代未聞のコロナ感染症対策もあり、初めての経験ばかりのなかで試行錯誤を繰り返しながらなんとか進んできたのですが、たくさんの反省点もあります。

 ただ、本音では「できるだけのことはやった」感がありますね。秘書仲間たちと顔を合わせては、「やっと終わったね。長かったー。お疲れ様でした」とお互いを慰労しています。

 特に自民党の秘書は大変でした。緊急事態宣言中は党が所属議員に地元に戻らないように指示していたので、ボスがずっとそばにいる状態だったのです。衆参両院で常任委員会が開かれるのは火曜から金曜で、本会議は衆院が火・木・金、参院が月・水・金なので、閣僚や党幹部を除いて、地方の衆議院議員はだいたい火曜の朝に上京して金曜日に地元へ戻る「金帰火来」型なのです。

 週末もボスが地元に戻らないとなると、やっぱりいろいろありますから、「やっと離れられる」とホッとしているんですよ(笑)。

『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。 amazon_associate_logo.jpg

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