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ジャニーズ事務所新体制と、懐かしき昭和のジャニーズ映画論考【前編】

タッキーとジュリー社長の新方針?…封印されていた幻の「昭和ジャニーズ映画」解禁の謎

文=峯岸あゆみ
タッキーとジュリーさんがジャニーズ映画に新指針?…幻の「昭和ジャニーズ映画」解禁の謎の画像1
1985年公開の『愛・旅立ち』(監督:舛田利雄、主演:近藤真彦、中森明菜、配給:東宝)。2大アイドル共演作は、都会的なラブストーリーではなく、丹波哲郎が出演し、“耳なし芳一”が登場する、まさかの超常現象映画だった。写真は劇場パンフレット

 たのきんトリオ、シブがき隊、少年隊、光GENJI、男闘呼組……昭和のジャニーズ事務所所属タレントの主演映画は、ことごとく“封印”されている。

 DVD化、Blu-ray化はなされておらず、テレビ放送も配信もされず、映画館での上映の機会もない。30年以上前にVHS化された作品はあり、当初はテレビ放送もされたが、少なくとも2000年代以降は、“なかったこと”にされているに等しいのだ。

 もちろん、全作品のすべての権利をジャニーズ事務所が握っているわけではないだろうが、関連作がことごとく封じ込められている事実を考えると、同事務所の意図がなんらかの形で働いていると考えるのが自然だろう。

 このような事情から、レンタルビデオ店の取り扱いソフトがDVDに変わったあとは、それらの作品のVHSやテレビ放送時の録画テープを持っていない者は、マニアックなレンタル店をあたるか、中古VHSを入手するしか合法的な鑑賞手段がなかったのである。

 ……と、これがつい数年前までの実情だった。ところが、最近になって風向きが変わってきた。長年の封印が解かれ一部の作品が“解禁”されるという、昭和のジャニーズマニアには非常にうれしい事態が進行しつつあるのだ。

【後編】「ジャニーズ新体制でも「閲覧不可」…幻のたのきん、少年隊、光GENJI主演映画を追う」はこちら

全員他事務所に移籍したシブがき隊の初主演映画『ボーイズ&ガールズ』をテレビ放送

 スカパー!やBSデジタル、ケーブルテレビなどで楽しめる「日本映画専門チャンネル」で現在、「プレイバック!アイドル黄金時代~80年代アイドル映画Collection〜」なる特集がプログラムされ、松田聖子、小泉今日子、中森明菜、菊池桃子、斉藤由貴、南野陽子らアイドル主演映画が次々に放送されている。

 本プログラムで特に注目すべきなのは、同特集の放送作品には男性アイドルの主演作もあり、そこにジャニーズ事務所関連の封印作が2つも含まれていることである。

 ひとつは、近藤真彦と中森明菜という当時のトップアイドルが共演することで話題を集めた『愛・旅立ち』(監督:舛田利雄、1985年)だ。この作品、実は2017年に「女性チャンネル/LaLa TV」というチャンネルで放送されたことがあるので、今回が初めての解禁……というわけではないのだが、DVD、Blu-rayになっておらず、長らく鑑賞が困難だったことに変わりはない。

『愛・旅立ち』以上にレア度が高いのが、シブがき隊の初主演作『ボーイズ&ガールズ』(監督:森田芳光、1982年)だ。薬丸裕英、本木雅弘、布川敏和の3名はいずれもジャニーズ事務所を去っており、ゆえにもはや鑑賞のチャンスは永遠に失われたかに思われていたが、まさかのテレビ放送なのだ。なお、そのVHSは、Amazonマーケットプレイス、メルカリ、ヤフオク等々のサービスにおいてもほとんど出品されてない。仮に出品されたとしても、常に高額で取り引きされてきた。

タッキーとジュリーさんがジャニーズ映画に新指針?…幻の「昭和ジャニーズ映画」解禁の謎の画像2
『ボーイズ&ガールズ』監督:森田芳光、出演:シブがき隊、1982年 1982年公開の『ボーイズ&ガールズ』(監督:森田芳光、主演:シブがき隊、配給:東映)。全寮制の高校に通う男子高校生の夏を描く。森田監督にとって初のメジャー配給作品で、この作品での実績が次の『家族ゲーム』につながっていく。写真は劇場パンフレット
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