神戸山口組に残留した山健組が新人事に着手…名門組織が分裂し、2つが並行する混沌状態にの画像1
神戸市にある、分裂した5代目山健組本部

 神戸山口組の主力団体だった、中田浩司組長率いる五代目山健組が神戸山口組を離脱し、現在、独立独歩の組織運営を行いはじめ、その動向には今もなお注目が集まっている。一方で、神戸山口組に残留を決めた五代目山健組の一部勢力にも注目が寄せられていたのは確かだろう。すでに残留派には、離脱した五代目山健組サイドから「絶縁」「破門」「除籍」の処分が出されているのだが、その残留派が9月23日に会合を開催したというのである。そしてその席上で、残留派は、新たな人事を発表したというのだ。

 「本来ならば、中田組長から絶縁などの処分を出されているので、これまでのヤクザ社会の常識で考えると渡世から足を洗わなくてはなりません。つまりカタギにならないといけないということです。しかし、五代目山健組体制で若頭を務めた與組の與則和組長らは、そのまま神戸山口組に残留し、山健組として今後も活動していく模様です。かつては『山健にあらざれば山口にあらず』とまで言われた伝統ある組織が、2つに分裂し並行して存在する異常事態ですが、そもそも現在は山口組が分裂しているという状況。以前では考えられなかったケースがまた起きたわけで、今後も何が起きてもおかしくはないという状況は続いていくのではないでしょうか」(ヤクザに詳しいジャーナリスト)

 そんな中で飛び交う新人事情報によれば、残留派の山健組はとりあえずは組長を立てず、代わりに組長代行が新設され、そこには残留派の中でも重鎮といわれる最高幹部が就任。組織の要となる若頭には、與組長が続投。そして、残留派の中で最大勢力と見られる二代目健國会の西野雅之会長は、本部長に就任したのではないかというのだ。

「他にも、五代目山健組の大幹部であった誠竜会の山之内健三会長が若頭代行に、これまで幹部の要職にあった直系組長らが若頭補佐に昇格し、若中の直系組長らは幹部に昇進して、新たに数名の直参組長が誕生したという情報が出回った。ただ、そうして飛び交う情報の中で解せないのが、舎弟頭に名がある最高幹部だ。なぜならば、その最高幹部は現在服役中で、離脱した中田組長率いる五代目山健組にも名を連ねているからだ。こうした点にも、現在も山健組の分裂状態が流動的であることがわかる。実際には、出所後にその最高幹部の意思を聞いたのちに、どちらに属すかはっきりと表明されるということなのだろうか。また、與若頭が残留したことで、離脱した五代目山健組においても、今後新たな若頭が誕生する可能性がある」(業界関係者)

 一説には、神戸山口組に残留を決めた山健組組員らは、五代目山健組ではなく、別の言葉を冠した山健組を名乗るのではないかと見られており、混沌した状態は今後も続くのではないだろうか。

(文=山口組問題特別取材班)

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