山口組で毎年12月13日に行われていた「事始め式」「納会」、コロナ禍の今年はどうなったのか?の画像1
いまだ使用制限が続く六代目山口組総本部

 毎年12月13日といえば、古くから山口組では、一足早く新年の挨拶を済ませる事始め式や、それよりも簡略化した形で、1年を締めくくる行事として納会を開催させてきた。そして、そこで来年度の組指針を発表させるのが常であった。しかし、今年の12月13日には、六代目山口組では事始め式もさることながら、納会すら執り行われなかった。

「世情を鑑みた時、無理にこの日にやる必要もないのではないかという判断ではないか。今後、事始め式や納会といったしっかりとした行事ではなく、もう少し違った集まりを別日にやるのではないかという噂は聞いている」(捜査関係者)

 通例として、この事始めや納会の際に、その年に誕生した新直参の盃ごとをやるのだが、今年、六代目山口組の中核組織である三代目弘道会では、大安吉日となった12月10日に盃ごとを済ませている。この時に、新しく盃を受けた組長は2人。昨年、神戸山口組二代目宅見組から三代目弘道会傘下組織に移籍し、今年直参に昇格した森嶋弘道組長と、この夏、絆會から弘道会へと移籍し、すぐさま直参へと昇格を果たした三代目竹内組・宮下聡組長だ。

 一方、この日、神戸山口組でも新直参2人に、井上邦雄組長から盃が下されたとみられている。

「盃を下され、直参に昇格したのは、分裂した五代目山健組から神戸山口組に残った勢力の中の2人で、二代目安部組の元満志郎組長と、四代目伊藤会の野崎秀夫会長です。それに対して、離脱した五代目山健組は、13日に納会を開催したのではないかと見られています」(実話誌記者)

 五代目山健組では、その納会の席で、これまで噂になっていた新人事が発表され、山健組の保守本流、六代目健竜会・西川良男会長が若頭に就任したと見られている。その他に空席だった舎弟頭も発表され、若頭補佐から舎弟に直った幹部もいたようだ。さらに新直参も誕生したという。

 また、絆會でも納会が行われたのではないかと見られている。そのほか、神戸山口組から離脱した池田組も、近々なんらかの形で会合を開き、新しい代紋を発表するのではないかという情報もある。だが、それらの詳細は不明だ。

 「多く組織が事務所に使用制限がかけられ、会合などの行事も飲食店などを使うため、実施場所や日時についての情報が錯綜しています。以前なら組事務所の前で張り番していれば、そこに組員らが集まってくるので、実施の有無や場所など簡単に取材することができた。それが今では極秘裏に会合などが開催され、しかも六代目山口組サイド以外は飲食店を使うケースが増えているので、取材がひどく困難になっています」(ヤクザ事情に詳しい専門家)

 確かに、飲食店などで会合が開かれたことが、あとで当局の知るところとなれば、その後、当局からの要請でその店は使用できなくなるケースがある。そのため、開催場所や日時が極秘情報として扱われるようになっているのだろう。そもそも、六代目山口組や神戸山口組は、特定抗争指定暴力団として指定されている現状では、会合場所を確保することすら非常に困難となってきているはずだ。

 わずか数年前、六代目山口組と神戸山口組、そして任侠山口組(現・絆會)が、同じ12月13日に納会を取り行ったことがあった。しかし、今年は大きく様変わりした。そして、6年目を迎え、新たな年に突入しようとしている山口分裂問題の中で、さまざまなことが移り変わろうとしているようだ。

(文=山口組問題特別取材班)

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