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社員教育に失敗する会社の特徴とは?大企業が新入社員に“自分の○○”を理解させる理由

松下一功/ブランディング専門家、構成=安倍川モチ子/フリーライター
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「gettyimages」より

 みなさん、こんにちは。元グラフィックデザイナーのブランディング専門家・松下一功です。

 前回は、従来と次世代のマネージャーという仕事の違いやあり方、そしてマネージャーが変わらないといけない理由などをお伝えしました。今回は、次世代のマネージャーの育て方をお伝えします。

研修より大事な社員教育の“要”とは

「マネージャーの育成」と言うと、マネージャー研修やリーダー育成研修、チームビルディングなどを思い浮かべる人が多いでしょう。

 これらは決して間違ってはいませんが、この前段階に重要なステップがあります。それは、会社の「理念」「ミッション」「ビジョン」の設定です。逆に言うと、「理念」「ミッション」「ビジョン」がきちんと定まっていないと、研修をしようにもできないのです。

 実は、マネージャーの育成はインナーブランディングのひとつで、「理念経営」に則ったものです。誰もが名前を知っているような大手企業はインナーブランディングに力を入れているため、新卒・中途に関わらず入社した全社員に、まずは企業の持っている使命や自分たちの存在意義を説明して、理解させることから始めます。

 大手企業は、理念などをしっかり設定していないと社員の育成ができないことを知っていますが、ほとんどの中小企業は、そのあたりが密接につながっているとは思っていません。

 そのため、社員教育を始めようと思い立って外部の研修会社に依頼しても、研修自体ができないのです。「理念」や「ミッション」が定まっていないと、社員たちに「何のために働くのか」「何を目指して努力をするのか」といった、研修で教えるべき目標や行動指針がないからです。

 数字がメインの短期計画や中長期計画だけでは、「とにかく商品を売って利益を出せ!」という一昔前と同じスタイルになってしまいがちます。これでは社員が辞めても仕方ありませんし、お客さんが他社を選んでも文句を言えませんよね。

「理念」や「ミッション」がない企業は、社員研修をするために、まずはブランディングから着手する必要があります。そして、事業マインドを確立した後で「ミッション」や「ビジョン」を掲げ、それらを実現するための方法のひとつとして「社員教育」があるのです。この順番が反対になれば、その会社の社員教育や経営方針もチグハグなものになってしまうでしょう。

 企業も人も同じで、大志を持って、それに向かって進んでいくものです。あまり口には出しませんが、私たち人間は心のどこかで「夢」や「ロマン」を求めていて、それを実現するために仕事に精を出しています。理念を持って、大志を抱いて、ともに支え合っていくのが企業と社員の理想の形なのです。

マネージャー育成は全社で取り組むべき

 会社の「理念」「ミッション」「ビジョン」が定まったら、ようやくマネージャーの育成に着手することができます。これは、最初から自社で行うのは難しいので、まずは外部の研修会社にお願いした方がいいでしょう。できれば、参加者を広く募る一般的な研修ではなく、その会社の「理念」や「ミッション」に沿った内容の研修の方がいいと思います。

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