NEW

パチスロ業界がヤバいことに…人気台が続々登場のパチンコと対照的な壊滅状態

文=山下辰雄/パチンコライター
【この記事のキーワード】,
パチスロを遊技する人々(「Wikipedia」より)
パチスロを遊技する人々(「Wikipedia」より)

 パチンコパチスロ業界は旧規則機の撤去期限を2022年1月に控えながらも、台の入れ替え状況はまったくもって芳しくない。新規則機の設置割合は「11月末時点で90%」を目標としていたが、約85%のパチンコに対して、パチスロは約66%と遅れが目立っている。

 今、パチスロ界隈ではいったい何が起こっているのか。そして、パチンコ・パチスロファンに限らず、業界内のほとんどの人が「来年以降、パチスロは大変なことになる」と口を揃えて言う理由は何なのか。パチスロの現状と未来について、関東の郊外店で店長を務めるT氏に話を聞いた。

出玉的魅力の薄いパチスロ6号機

「来年以降のパチスロがヤバいのは、看板機種になるような6号機が皆無だからです」(T氏)

 パチンコは「大工の源さん 超韋駄天」が大ヒットしたほか、「フィーバー機動戦士ガンダムユニコーン」「牙狼 月虹ノ旅人 」「スーパー海物語IN沖縄5」など人気を集める台が続々登場。それが新規則機への入れ替えを促進させているのは間違いない。

「6号機は稼動が見込めない以上、書き入れ時である年末年始は5号機で売り上げを確保し、撤去期限のギリギリまで使い倒したいのが本音。そもそも11月以降、年明けまでパチンコの新機種ラインナップに大物が並んでいるので、パチスロの入れ替えに資金を割くことが難しい状況ということもあります」(同)

 実際、あと数カ月しか設置できない5号機の「押忍!番長3」を増台したところもあるほど、ホール側は6号機の新台に食指が動かない状態だ。

 秋以降、「ぱちんこ 乃木坂46」「北斗の拳9 闘神」「真・花の慶次2 漆黒の衝撃 EXTRA RUSH」が導入され、「真・北斗無双 Re:319ver.」「ルパン三世 2000カラットの涙」などが控えているパチンコとは対照的である。

「パチンコは継続率の面で魅力的なスペックの台が出ている一方、パチスロ6号機は『北斗の拳 天昇』『Re:ゼロから始める異世界生活』『ブラックラグーン4』などで万枚が出ていますが、発生率は都市伝説レベル。あり得ないくらいの引きを何回も連続させて初めて到達できるのが6号機の万枚なので、出玉的魅力は薄いですよね」(同)

 6号機の稼動が上がらず、ユーザーがいまだに5号機を望んでいるのを知っているホール側は、入れ替えを躊躇している。まじめに入れ替えを進めていたら、競合店に客をごっそり奪われかねないからだ。

「魅力的な6号機が出ないのは、メーカーだけの問題ではないと思っています。パチスロの型式試験の適合率は10~20%と低い上に、申請料が約150万円と言われていて、落ちたら再申請の際にまた同じ金額が必要なので、メーカーに大きな負担がかかっているんです」(同)

 版権料をかけて開発したタイアップ台の場合、型式試験に一度落ちたからといって、お蔵入りにするわけにはいかない。型式試験では短時間、中時間、長時間の複数パターンで試打を行い、「出すぎ」「出なさすぎ」は不適合となるので、安全に通そうとすれば「波の穏やかなスペック」「少し辛めのスペック」に寄りやすくなる。

RANKING
  • 企業・業界
  • ビジネス
  • 総合