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男の子は強くないとダメ? オーストラリア出身の作家が絵本で呼びかけたこと

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※画像はイメージ(新刊JPより)。

 男の子は簡単に泣いちゃいけない。強くなくちゃいけない。

 大人の男性の皆さんは子どもの頃、「男の子なんだから」「男の子はこうじゃないと」と周囲の大人たちから言われたことがありましたか?

 そして大人になった今、子どもたちに「男の子らしさ」を押し付けてはいませんか?

 男の子にとって大切なことは、男らしくあることじゃない。

 オーストラリア出身の作家ジェシカ・サンダーズさんと、イギリス出身のイラストレーターであるロビー・キャスロさんによる絵本『男の子は強くなきゃだめ?』(西田佳子訳、すばる舎刊)は、いろんな子どものたちの姿を描きながら、子どもにとって本当に大切なことを伝えてくれます。

 それは一体どういうことなのでしょうか? 少しページを開いてみましょう。

「強さ」ってなんだろう?

 「男の子は強くなくちゃいけない」とよく言われます。では、その「強さ」とは一体なんでしょうか。力が強いこと。苦痛に耐えられること。運動ができること。それも「強さ」の一つです。でも、それだけではないはずですよね。

 困っている友だちを助けられる男の子も、強い男の子です。友だちの話を聞いて、ぎゅっと抱きしめてあげられる男の子も、強い男の子です。もちろん、歌やダンスや楽器が好きな男の子も、強いんです。

 「強さ」とは自分のことをすべて受け入れて、自分を好きになることによって得られます。苦手なことがあっても平気。人と比べなくて気にしなくていいんです。

 みんなそれぞれの「強さ」を持っているのですから。

「君には君の強さがある」

自分の気持ちと向きあおう

 嫌なこと、不安なことはどうしても目をそむけたくなります。

 でも、それにふたをしてしまうと、喜びや幸せにもふたをしてしまうことになります。そして、そのふたをした心の中で、その気持ちはどんどん大きくなって、自分を押しつぶそうとしてきます。

 嫌な気持ちを心から追い出すにはどうすればいいのでしょう。それは、気持ちとしっかり向きあって、自分なりに表現することです。

例えば腹が立っているときは…

・体を動かそう
・静かなところに行って、目を閉じよう
・好きな音楽を大音量でかけて、ひたすら踊りまくろう
・信頼できる人に、気持ちを打ちあけてみよう
・思っていることを絵にしてみよう

 今の自分の気持ちにあった表現をしてみましょう。ジェシカさんはこれを「セルフケア」と呼び、大人になってからも必要だと言います。

 この絵本には、人種、年齢、障害を超えたさまざまな子どもたちの交流やふれあいが描かれています。そして、そんな子どもたちに対して「いちばんだいじなのは、君が君らしく生きること」という最も大切なメッセージをいろいろな表現で伝えてくれます。

 ジェシーさんは前書きで「男の子たちと、自分は男の子だと思っているすべての子どもたちのために書きました。しかしそれだけではなく、すべての子どもたち読んでほしいと思っています。この本が発するメッセージの多くは、男の子とか女の子とかに関係なく、すべての子どもたちにあてはまるからです」と書いています。

 自分が子を持つ親であるなら、この本を一緒に読んだり、ジェシーさんのメッセージをベースに子どもたちにいろんなことを伝えていったりするのもいいでしょう。

「君は君。生まれたときから、ほかのだれでもないんだよ。」

 子どもたちが自分らしく生きていくための心得を教えてくれる、まさに21世紀の絵本です。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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