12~13日にかけて、過去最大クラスとされる台風19号が東海地方から関東地方に上陸することが予想されている。
気象庁によれば、「状況によっては大雨特別警報を発表する可能性がある」としており、1958年に伊豆半島の狩野川が氾濫し、死者・行方不明者が1200人を超えた狩野川台風に匹敵する大雨になる恐れもあるという。
こうした予報を受け、早くも鉄道会社や航空会社が12~13日の運休・欠航を発表しており、大手スーパーの「イトーヨーカ堂」が12日の臨時休業を決めるなど、他の小売り店も営業取りやめを検討していると報じられている。そのため、12~14日の3連休を控え、すでに消費者の間では食品や日用品を確保しようという動きがみられる。
都内のスーパー店員はいう。
「(今日の)17時を過ぎた頃から、いつも以上に多くのお客さまが店内になだれ込んできて、17時30分くらいには、野菜や鮮魚、精肉、パンのコーナーにあった商品が一気に消えてしまいました。それを見て困り果てた様子の、お子さん連れの女性も多くみられました。生鮮品については多くの在庫をストックしておくこともできず、明日明後日は卸や交通機関の乱れも生じるでしょうから、きちんと商品が入荷されるかが心配です」
同スーパー店内にいた、2人の子どもを連れた40代女性はいう。
「17時過ぎに来てみたら野菜やお肉の棚もガラガラで、驚きました。自宅にはお米や水のストックはありますが、おかずをつくる材料がほとんどないので、焦っています。とりあえずカップラーメンやレトルトカレーなどを買って、あとはコンビニエンスストアに寄って、何かおかずになるものを探そうと思います」
また、別のスーパーでは、早くも12~13日の営業時間短縮を決めたという。
「12日は9~12時のみの営業、13日は12時開店と決まりました。他の都内のスーパーチェーンも、同じような対応を検討しているようです」(同店の店員)
11日17~18時にかけ、尾内の複数のスーパーを訪れたが、どの店舗でも特に生鮮品のコーナーが“ガラ空き”に近い状況となっており、さらにレジ待ちの客が長蛇の列をなしていた。コンビニでも、パンやおにぎり、総菜のコーナーにはほとんど商品がない店舗もみられた。この週末は、食品の確保に多くの消費者が頭を悩ませそうだ。
(文=編集部)