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詐欺事件以外にもロッテケミカルは11年頃から、日本に本社があるロッテ物産との取引を通じて200億ウォンの裏金を捻出した疑いがかけられている。ソウル地検はロッテ物産にも資料提供を求めたが、6月29日、ロッテケミカルの弁護士を通じて「日本の株主の反対により日本ロッテ物産の金融資料を提出できない」と説明。ソウル地検は日本政府に捜査協力を依頼しているという。
「昭夫氏の外堀はすでに埋まっています。許氏だけでなく、側近の盧柄容(ノ・ビョンヨン)ロッテ物産社長も辛英子氏も別件ですがすでに逮捕され、蘇鎮世(ソ・ジンセ)ロッテグループ政策本部対外協力団長(ロッテスーパー・コリアセブン総括社長)が7月12日にソウル地検に呼び出されています。これから昭夫氏の右腕といわれている黄カク圭(ファン・カクギュ)政策本部運営室長(ロッテショッピング社長)、李仁源(イ・インウォン)ロッテショッピング政策本部長(副会長)が近々には事情聴取されるといわれています。昭夫氏も出国禁止となり、一両日中には事情聴取を受けるのではないでしょうか」(関係筋)
ロッテグループの広報室は「現在も引き続き、捜査中であり、コメントは差し控えさせていただきます」とコメントしている。
(文=松崎隆司/経済ジャーナリスト)
●松崎隆司
経済ジャーナリスト。1962年東京生まれ。中央大学法学部を卒業後、経済誌出版社に入社。記者、専門誌編集長などを経て2000年1月に独立。 主な著書に『会社破綻の現場』(講談社)、『私が選んだ後継者』(すばる舎)、『「昭和」の名経営者』(三笠書房)、『堤清二と昭和の大物』(光文社)などがある。
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