アナスタシアによれば「男性アスリート・著名人部門」の候補者は大谷選手のほかに、長友佑都、錦織圭、内村航平、白井健三、イチロー、松岡修造、羽生結弦、萩野公介、長谷部誠、内田篤人、羽鳥慎一、桝太一、軽部真一、中村獅童、市川海老蔵、片岡愛之助、林修、池上彰という顔ぶれだ。
結果は、1位が大谷翔平、2位が羽生結弦、3位が市川海老蔵、4位が錦織圭、5位が内田篤人。複数投票で、大谷翔平は18.4%を獲得したという。ちなみに、その他の部門の1位は、それぞれ以下のとおり。
・女性芸能人:北川景子
・男性芸能人:ディーン・フジオカ
・女性芸人:渡辺直美
・男性芸人:オリエンタルラジオの藤森慎吾
・女性アスリート・著名人:夏目三久
・有名人(特別枠):マツコ・デラックス
各部門1位の中から、アナスタシアが見て「その人らしさが眉で最も表現できている人」の男女1名を選定。ベスト眉ニストとして、男性が大谷翔平、女性が渡辺直美と決定した。
日本ハム「存じ上げません」
眉の美しさまで認められて、さぞや大谷選手も喜んでいるだろう。そう思い、日本ハムファイターズに問い合わせたところ、大谷選手がベスト眉ニストに選ばれたことについて「存じ上げません」と回答であった。
そこで、アナスタシアに確かめたところ、「ご本人への本結果の通達はしておりません」とのことで、授賞式や賞金もないとのこと。
日本ハムファイターズからは、以下のとおり懐の深さを感じさせる回答が得られた。
「本人の顔写真やプレー写真が無断使用されたり、(過去の刊行物から眉毛についてのコメントを引っ張ってくるなどで)本人のコメントようなものが掲載されていたりすれば問題ですが、当人に知らせることなく賞を授与する、ということは相当数あると思われますので、現時点でこのリリースを問題にすることは考えておりません」
アナスタシアの発表には、球団が懸念するような無断使用はない。
ベスト眉ニストの発表は、アナスタシアの名とともにスポーツ紙やウエブメディアで報じられた。費やしたのは、ほぼアンケートの費用のみと見ると、費用対効果の面で、きわめて賢いプロモーションといえよう。このやり方に、追随しようとする企業も出てくるかもしれない。
似た手法として思い浮かぶのは、ベストジーニスト賞だが、こちらは「勝手に授与」ではなく表彰式が行われている。そして、いくつものジーンズメーカーが参画する日本ジーンズ協議会が主体となっているのが、大きな違いだ。
一企業で、勝手に賞を授与できたのは、アナスタシアがアイブロウトリートメントで、パイオニア的存在であったからかもしれない。
(文=深笛義也/ライター)