先日、筆者が勤務する大学で、エシカル・ペネロープというアパレルショップを営み、かつ東海圏でタレントとしても有名な原田さとみ氏の講演会(名城大学起業講座)が開催されました。エシカル・ペネロープは、単なる洋服店ではなくフェアトレードの商品を扱うお店です。
みなさんは、フェアトレードという言葉を聞いたことがありますか。
フェアトレードとは、直訳すれば「公平な貿易」、特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパンのホームページでは「開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易のしくみ」と紹介されています。
もともとはアメリカ、イギリス、オランダといった欧米を中心に始まった活動ですが、近年、世界中に広がってきています。取り扱われている商品はコーヒー、チョコレート(カカオ)、バナナといった食品のほか、衣料など多岐にわたっています。
安売りの代償
あらためて考えると、ファストファッションの衣料やスーパーマーケットで販売されているコーヒーやチョコレートは、昔と比べて、ずいぶん安くなったと思いませんか。服を修繕して着るということは、今の時代では考えられなくなっています。少しでもほつれたら、ポイッと捨ててしまう人も多いのではないでしょうか。昭和という時代をしっかり経験した筆者は、このように商品を消費しつつ、「我ながらいい身分だな」と思うことがしばしばあります。
しかし、世の中は必ずどこかで帳尻合わせがされており、先進国における消費者が我が世の春を謳歌している一方で、開発途上国における生産の現場では年端もいかない子どもたちが労働に従事し、また大人ではあっても劣悪な環境において低賃金で長時間労働を強いられている場合が少なくはないのです。
こうした開発途上国における問題を解決するために、フェアトレード活動は行われています。倫理的にもちろん正しく、純粋で心優しき学生たちの関心を集める場合も多く、数年前にマーケティングを主たるテーマとする当ゼミナールの学生たちも研究に取り組んだことがあります。