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「問題が発覚した当初、総理は名誉校長になった経緯を聞いたものの、彼女の説明は要領を得なかった。その後、事務所が調査をし、再び昭恵さんに聞くと、真相を話した。総理は『何で断らなかったんだ』と激怒し、名誉校長を辞めさせたんです」
テレビのワイドショーでは、「昭恵さんというのは、とにかく自由な人なんですよ」といったコメンテーターの発言もよく聞かれる。確かに、沖縄高江のヘリパッド建設反対運動の拠点を訪問したり、講演で「原発反対」を公言したり、総理である夫の立場など考えない自由さを発揮しているのは事実だ。
昭恵夫人が夫の意思を無視して、「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長になったことで、総理夫人が関係している小学校の開校が遅れたら大変だということで、勝手に役人たちが忖度して今年4月開校に間に合わせようと動いたというストーリーが、つくられているようにみえる。
だが、本当に安倍総理本人は関係ないのか。
15年9月5日、昭恵夫人が名誉校長に就任したその前日、安倍総理もまたテレビ出演のためとして大阪入りしているのは偶然なのか。さらに前日の9月3日、安倍総理に、財務省の岡本薫明官房長と迫田英典理財局長が面談しているが、いったい何を話したのか。理財局長とはまさに、国有地の売買を扱う役職である。
当初、「安倍晋三記念小学校」としたいと籠池理事長は考えていたが、安倍総理はそれを断ったという。だが、自分に心酔してくれている理事長のために、便宜を図ったということはないのだろうか。
籠池理事長や迫田理財局長の国会招致さえ実現していない今、安倍総理への疑惑が晴れるはずもない。
(文=深笛義也/ライター、協力=山岸純/弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士)
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