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その意気やよし、と記したいところだが、コンビニ業界が大手3社の主導による、再編、淘汰の時期を迎えていることも確かだ。
「スケールメリットがモノをいうだけに、大手3社と特定地域で圧倒的に強いセイコーマート以外は、生き残りは難しいのでは」(証券アナリスト)
流通事業の立ち位置
さらに視点を転じると、流通事業の特殊な立ち位置も見えてくる。
現在、流通事業を統括しているのは飯島幹夫専務であり、飯島延浩社長の長男にあたる。周知の通り、同社は資本、経営いずれも創業者一族が実質的に掌握している同族企業である。飯島専務が後継社長になるのは既定路線とみられている。
ただ、たとえ同族であっても、食品業種を代表する巨大企業で広範な株主を抱える上場企業でもある。そのトップへの昇進、就任になると、高い実績や成果が望まれるところだ。ましてや現在の飯島延浩社長は堅実無比の経営で、同社を売上高1兆円企業に育て上げた中興の祖として評価は高い。
今年5月、山崎製パンは傘下のデイリーヤマザキによる下請け業者に対する支払いの不当減額によって、公正取引委員会から再発防止の勧告を受けた。災害時の積極的な救援活動などで社会貢献的なイメージの強い企業らしからぬ、なんともいじましい不祥事となった。
(文=島野清志/評論家)
●有力コンビニチェーンの国内店舗数と前期営業利益(▲は赤字)
セブンイレブン・ジャパン(1万9588店・2434億円)、ユニー・ファミリーマート(1万7964店・560億円)、ローソン(1万3111店・737億円)、ミニストップ(2250店・12億円)、山崎製パン流通事業(デイリーヤマザキ1571店・▲8億円)
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