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――場合によっては、ビジネスモデル自体を変える必要もありそうですね。
関 回転寿司店といえば「寿司が回る」というのが常識ですが、回さない業態にチェンジしているケースもあります。また、ファミレス化やアミューズメントパーク化でファミリー層への訴求を強化するほか、ひとり客の取り込みも重要な課題です。これらに対して、大手チェーンは大胆な施策に打って出る可能性があるでしょう。
東京進出に成功した北海道の「根室花まる」
――回転寿司店もコンビニのように大手チェーンばかりになりつつありますが、地方・中小の奮起を期待したいところです。
関 地方の成功例としては、北海道発の「根室花まる」があります。高価格帯の独自ネタで人気を集め、「KITTE 丸の内」に店舗を構えるなど東京進出に成功しています。地方から都市部への進出は確かにリスクがありますが、根室花まるのように付加価値を提供することができれば可能です。
ただ、地方・中小では店舗を縮小する動きがあり、関係者からは、「これまで開店ラッシュだった回転寿司チェーンは、今後は閉店ラッシュになるのではないか」という声もあります。
――大手チェーンの動向はどうでしょうか。
関 郊外への出店を加速させていますが、市場は飽和状態です。そのため、たとえばスシローは都市部に回帰しています。スシローは元気寿司との経営統合を進めていますが、今後はさらに大手の寡占化が進むでしょう。関係者からは「業界再編がさらに進む可能性もある」という声も聞かれ、地方・中小も含めた回転寿司業界全体の動向は目が離せない状況です。
(構成=長井雄一朗/ライター)
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