1996年に日本1号店の「銀座松屋通り店」をオープンして以降、素敵かつオシャレなブランドイメージをしっかりと確立してきたのが、“スタバ”ことスターバックス コーヒーだ。
2019年には全世界で3万店の大台を突破したというスタバは、日本国内でも着実にシェアを獲得してきた。国内で店舗を展開しているスターバックス コーヒー ジャパンは17年の売上高合計で1700億円以上を記録し、2位のドトールコーヒーに約1000億円の差をつけてトップに立ったとの報道もある。
その原動力となっているのは、なんといってもドリンク。スタバの売り上げにおけるドリンクの比重は、ほかのカフェやレストランチェーンと比べて圧倒的に高いと分析されているのだ。この現象は、豊富なドリンクメニューを誇り、さらにはシーズン限定商品などを重点的に販売する、スタバならではの施策に起因するらしい。
そんなスタバだからこそ、数多あるドリンクメニューを前にして何を頼んでいいのかわからずハードルの高さを感じてしまったり、ドリンクは頼んだことがあるものの、これまでフードメニューはチェックしてこなかったりといった人も多いのではないか。
そこで今回は、「この春、買うべきスタバの商品5選」を紹介していこう(価格は税別、ドリンクメニューはトールサイズ)。
ダーク モカ チップ フラペチーノ/500円
最初にピックアップしたいのは、ミルクとコーヒー、ダークチョコレートパウダーがブレンドされており、ほろ苦さも感じられる味わいの「ダーク モカ チップ フラペチーノ」だ。甘さの強いドリンクメニューが多く、30代以上の男性ビジネスパーソンにおすすめできるようなメニューが少ないスタバにおいて、非常に貴重な商品となっている。
さらに、このドリンクにはチョコレートチップと氷も混ぜ合わされているので、チョコレートの風味が好きな人にとってはたまらないこと間違いなし。また、さまざまな口当たりが楽しめるのも特徴で、最後まで飽きずに飲み干せるはずだ。
カフェ ミスト/380円
スタバの「ドリップ コーヒー」は高品質のアラビカ種コーヒー豆から抽出したこだわりの品だが、やや味が濃く、苦みが強いと感じる消費者が多いのも事実。そこでおすすめしたい商品が「カフェ ミスト」だ。
風味豊かなドリップ コーヒーの上にスチームされたミルクと泡状のフォームミルクがのせられたこの商品は、コーヒーとミルクが絶妙なバランスで配合されている。
コーヒーのコクを生かしながらマイルドな味わいをも兼ね備えた、万人向けのコーヒーといえる仕上がりなので、ドリップ コーヒーを飲んだときの感触が芳しくなかった人にも、ぜひ一度お試しいただきたい。
イングリッシュ ブレックファスト/340円
「イングリッシュ ブレックファスト」とは、インド産の茶葉をベースとしながらスリランカ産などの茶葉をブレンドした紅茶。スタバはコーヒーがメインとはいえ、意外なことにインターネット上には「この紅茶のほうが好き」という声も多く上がっている。
公式サイトでは「紅茶の伝統的な味が楽しめる」とうたわれているこの商品、悪くいえば“普通”と一蹴されてしまいそうなのだが、その奇をてらわない味わいは飲む人に確かな安心感を与えてくれるはずだ。
特に心身の疲れを癒したいときにはもってこいの商品なので、観光やショッピングで歩き回った行楽帰りなどに注文し、ホッと一息つくのがいいだろう。
石窯フィローネ ハム&マリボーチーズ/420円
続いてはフードメニュー。スタバのコーヒーにぴったり合うようにつくられたという「石窯フィローネ ハム&マリボーチーズ」は、パンや具材の細部に至るまでこだわりが詰まったサンドイッチだ。
石窯で焼き上げたらしいフィローネは香ばしく、外はザクッと、中はしっとりとした食感が印象的。挟まれているハムにもスモークの一手間が加えられており、豊かな香りとうまみが伝わってくる。
一緒に入っているチーズ、オリーブオイルとのマッチングも秀逸で、大人の男性でも満足できそうなほどサイズが大きいのもうれしいところ。さわやかに晴れた日には、この商品とコーヒーを持って、家族や友人とピクニックに出かけてみてはいかがだろうか。
ベーコンとほうれん草のキッシュ/380円
スタバで見逃されがちなフードメニューの中で、もうひとつおすすめしたい商品が「ベーコンとほうれん草のキッシュ」。ゴロッとしたベーコンが見た目から食欲をそそる逸品だ。
サクサクのパイ生地にはぎっしりとポテトが敷き詰められており、その上に濃厚なクリームチーズや卵を混ぜ込んだ生地がのせられている。やわらかくフワフワと軽い食感の生地は、誰の口にも合うのではないだろうか。
トッピングされたほうれん草もアクセントとして利いているし、自分で店内で食べるだけではなく、テイクアウトして誰かへの贈り物やおみやげにしても喜ばれることだろう。
――スタバの商品はほかのカフェより少し値が張るので、利用するのを躊躇していたり敬遠していたりする人も少なくないはず。しかし、今回紹介した5つの商品は、どれもスタバ人気を実感できるような高品質なものばかりだ。その味を確かめに、仕事帰りや休日などに店舗へと足を運んでみてほしい。
(文=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)