出前館、配達員が崩れた寿司を素手で直す動画が物議…スシローの寿司は崩れやすいのか

　X（旧Twitter）上に投稿された動画が大きな話題になっている。その内容は、出前館の配達員が、スクーターの荷台に積んでいる寿司を素手で触っているというものだ。

　投稿主によると、出前館を通じてスシローの寿司の配達を依頼したところ、自宅前に到着した後、配達員が崩れた寿司を素手で手直ししており、その様子を動画に収めたようだ。注意したところ、作り直してきたとのことだが、「食えるか！」「2度と頼まん」と怒り心頭の様子。

出前館にスシロー注文したら配達員がとうちしてありえない事してた！
崩れた寿司を素手で直して普通の顔して寿司運んできた。ふさげてる！！
注意して作り直してきたが食えるか！！
2度と頼まん。#akindosushiroco #demaecan #スシロー#出前館#配達員 pic.twitter.com/poRNQfAKEP

— 町田日南男 (@takakin1330) September 13, 2023

　この投稿を受けてX上は、「気持ち悪い」「ありえない」「崩れたらクレームが来るんだろうけど最悪の対応」「どこを触ったかわからない手で食べ物を直に触るなんて酷すぎる」「これまでにも何回もやっている可能性ある」など、批判の声が殺到。

　出前館は宅配ポータルサイトで現時点では国内最大級。現在はLINEを展開するNAVERの実質的子会社となっている。ピザや寿司のほかスーパーなど出前サービスや配達網を持たない店舗から、注文した商品を届けてもらうことができる。UberEats（ウーバーイーツ）と競合するが、ウーバーイーツよりもサービス開始は早かった。

　出前館もウーバーイーツも、現在はアプリによる業務委託で個人事業主を中心として配達をしている。平均的な時給は、出前館のほうがやや高い傾向があるといわれるが、地域差や個人差が大きい。配達員はバイク、軽貨物車両、自転車で配達をしている。

　このようなことが発生する背景として、出前館で配達した経験のあるフリーターは、次のように指摘する。

「回転寿司の寿司は配達が非常に難しいです。そのなかでもスシローの寿司は隙間が多く、崩れやすいという特徴があります。だからウーバーイーツの配達員は断る人も結構います。配達中に商品が崩れると、クレームが入ったり低評価を付けられてしまう恐れがあるからです。しかし、出前館は断れないので、スシローの配達はイヤだけどやらざるを得ないんです。ほかにも丼ものやラーメンなども配達が難しいですね」

　また、出前館は注文時に配達員の名前や顔がわからないことも問題の背景にあるという。

「ウーバーイーツは注文時に配達員の顔と名前が表示され、客が選ぶこともできます。そして対応が良かった配達員にチップを支払うこともできる制度があります。しかし、出前館ではそのような制度がないので、雑な仕事をする人も少なくない印象です」

　Business Journal編集部が出前館に問い合わせたところ、以下の通り回答があった。

ーーXに投稿されている動画は出前館の出前をされてるスタッフでしょうか。

出前館広報「出前館の配達業務中であることを確認しております」

ーースシローの寿司は倒れやすいので、ウーバーイーツでは断られることも多いとのこですが、貴社では寿司が倒れているなどの報告があった場合、どのように対応されているのでしょうか

出前館広報「ユーザー様からお問い合わせに関しては、商品の状況を確認させていただいたうえで、状況に応じて返金キャンセル等対応をしております」

ーー今回の動画のような報告があった場合、配達員に対してはどのように対応されるのでしょうか。また、この配達員には何か処分はあったのでしょうか。

出前館広報「弊社の基準に従い厳重な処置をしております。今回の該当配達員に対しても弊社の基準に従い厳重な処置をしております」

ーー配達スタッフに対して、料理が乱れた場合などにどのように対応すべきと教育されているのでしょうか。

出前館広報「配達員からユーザー様にご連絡して、その後、配送コントロールセンターに連絡を頂くようにお伝えしており、状況に応じて返金キャンセル等対応をしております」

（文＝Business Journal編集部）