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「銀だこ」ブラックバイト?殺人的忙しさ、油の臭いが髪に、●●注文入ると悲惨

文=Business Journal編集部
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銀だこ
築地銀だこ1号店(「Wikipedia」より)

「築地銀だこ」のバイトがきつすぎる、と話題になっている。実際に銀だこのバイトはどれほど大変なのだろうか。SNS上に、銀だこでバイトをしている人物が、「マックとかすき家とか比じゃないレベルでブラックバイト」だと投稿し、注目を集めている。件の投稿者は、マクドナルドでもバイトしたことがあるとしつつ、「マックよりきつい」と吐露。どの飲食店でも昼時や夕食時など、忙しい時間帯には店内がピリピリとした空気になることはあるが、銀だこはそれより大変なのだろうか。

 日本が世界に誇るファストフードのひとつにたこ焼きがある。お祭りでは焼きそばやお好み焼きと並ぶ必須メニューであり、ホームパーティーでも定番メニューだ。また、国内いたるところに専門店があり、デパートやショッピングモールなどでもよく見かける。

 だが、大阪を中心とした関西ではチェーン店が数多くあるが、全国展開している店はほとんどない。広域展開している筆頭は、「築地銀だこ」だ。人気たこ焼き店として名前が挙がる「甲賀流」「あべの たこ焼きやまちゃん」「たこ焼道楽 わなか」「たこ家道頓堀くくる」などが大阪中心であるのに対して、銀だこは東京を中心に約180店舗を全国に出店している。

 製造工程をガラス張りのオープンキッチンにした「実演販売に適した店舗」、冷凍タコを使用せず冷蔵タコを使用した新鮮な食材と、多種多様なトッピングが特徴で、季節ごとに限定メニューもある。外側がパリッと香ばしく、中はトロトロにジューシーなたこ焼きが特長で、一般的なたこ焼きとは食感がまるで異なる。特に焼き上げた後に油をかけて表面を揚げた状態にすることで、パリッとした食感を実現している。そのため、「たこ焼きではなくたこ揚げ」「揚げたこ焼き」などと表現する向きもいるほどだ。

 日本人にとって身近な存在であるたこ焼きだが、アルバイト先としてたこ焼き店を選ぶ人は、意外に多くない。カフェや回転寿司、ハンバーガーチェーンなどの飲食店のほか、100円ショップやコンビニエンスストア、ドラッグストアの店員などは大学生の人気アルバイトランキングで定番になっているものの、たこ焼き店の店員はランキングで見かけない。

 そこで、銀だこで実際にバイトをしている大学生に話を聞いた。

「神奈川県内の店舗でバイトをしていますが、時給は1200円ほどで周辺の飲食店と比べても悪くはないと思います。都内では1200~1500円ほどだと聞きます。しかし、曜日や時間帯によっては殺人的に忙しくなります。店舗によって差はあると思いますが、だいたいどこも少人数で回していて、お客さんをさばききれていないですね。レジ対応のほか、調理、トッピング、洗い物など、同時に複数のタスクをこなさなければならず、昼時は大変です。訪れるお客さんの数に対して、レジの数が少なく、一度に焼けるたこ焼きの数も少ないため、どうしても回転を高めることはできません。お客さんを長い時間待たせてしまうことが常態化していて、とても心苦しいです」

 ほかに、銀だこならではのバイトの特徴はあるだろうか。

「結構たこ焼きや油のにおいが付きますね。制服は貸与されますが、インナーや髪の毛につくにおいは強めなので、バイトの後に人に会うのは躊躇します。あと、学生バイトが多い傾向にあるので、和気あいあいとした空気はあります。ただ、仕事は忙しいので大変です。ショッピングモールに入っている店舗とかだと、ランチタイムは長蛇の列になり、店長がイライラしだして店内の空気が殺伐とすると聞いたことがあります」

ほかのたこ焼き店よりも銀だこが大変なわけ

 また、一般的なソースやマヨネーズだけでなく、ネギや大根おろし、天つゆ、チーズなど、自分好みにトッピングをすることもできる。さらに、季節ごとに限定メニューも登場するため、定期的にリピートするファンも多い。店員にとって大変なのは、どのメニューなのだろうか。

「『だんらんパック』というパーティー用の24個入りを頼まれると大変ですね。しかも今月、『サッカー日本代表オフィシャルライセンス商品 だんらんパック』というサッカー日本代表を応援するコラボ商品が期間限定で発売されたんですが、サッカーの試合がある日など、複数注文される方がいて、めちゃくちゃ時間がかかります」

 作業を効率化させるシステムなどは導入されていないのだろうか。

「私のいる店舗は、旧式のレジが1台あるだけなので、注文から清算までをひとりで行います。常連さんでない限り、メニューの説明やポイントカードの案内などをするので、一人当たりにかかる時間は長くなりがちです。たこ焼きは作ってから長い時間がたつとベチャベチャになってしまい、銀だこの特長が失われるので、あまり作り置きができません。しかも、銀だこは一般的なたこ焼きより長い時間かけて焼くので、非常に効率は悪いです。焼きあがるまでに20分ほどかかるため、お客さんが多いときだと1時間以上待たせてしまうこともよくあります」

 手間暇をかけて焼き上げるがゆえに美味しいたこ焼きを実現できているわけだが、その半面、客の待ち時間も長くなってしまうというデメリットが生じているという。これらが効率化されれば、銀だこのバイトはもう少し楽になるのかもしれない。

(文=Business Journal編集部)

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