快活CLUBの渋谷センター街店の料金が高すぎると話題になっている。たとえば、夕方6時以降に入店し「ナイト12時間パック」で鍵付き完全個室を利用すると、平日で6860円、休日で8570円となっており、他のインターネットカフェや漫画喫茶と比べてもやや割高。そのため、「カプセルホテルに泊まったほうがいい」との声も出ている。そこで、カプセルホテルと比べてみても割高なのか、また渋谷センター街店以外の店舗の料金はどうなのか、実際に調べてみた。
快活CLUBの料金がじわじわと値上がりしているとSNSで話題になっている。特に渋谷センター街店が注目の的だ。9月29日、ネット上に投稿された「もう二度とネカフェ難民できないねぇ」とのつぶやきとともに添付された写真には、快活CLUBセンター街店の料金表が掲載されている。それを見ると、「鍵付き完全個室」の料金は平日1時間980円、休日1170円。12時間だと平日7840円、休日9400円、ナイトパック12時間だと少し割り引かれ平日6860円、休日8230円だ。
この投稿を受け、ネット上には「ホテルに泊まったほうがええやん」「もう部屋借りた方がええなこれ 完全個室以外考えられんし」「カプセルホテルでええやん」など、驚きとともに、高すぎる料金を見て、「ホテルのほうがいいのではないか」とする声が続出。
しかも、この投稿の後、さらに値上がりしており10月6日現在、平日1時間980円、休日1220円。平日12時間7840円、休日9800円。ナイト12時間パックの鍵付き完全個室は、平日6860円、休日8570円となっている。
ちなみに、周辺のネットカフェは、「Dice渋谷ちとせ会館店」の場合、平日2時間980円、休日は1時間で850円、平日12時間3100円、休日12時間4800円。ナイトパックは8時間で平日2300円、休日3500円だ。「ハイリーファイブカフェ渋谷1st」の場合、平日1時間660円、休日770円、ナイト12時間は平日3300円、休日4950円だ。
快活CLUBは、「鍵付き完全個室」という利点があるものの、やはり競合店よりかなり高い。鍵付き個室以外の利用であればもう少し安いが、カフェラウンジの利用でも平日12時間で3240円、休日6410円となり、相場を上回る印象だ。
さらに、渋谷周辺のカプセルホテルと比較してみよう。ホテルは時期による料金変動が大きいので単純な比較は難しいが、最低3000円からあり、平日1泊で4000~5000円台も多い。
なぜ渋谷センター街店だけ高い?「地価とニーズに合わせて設定」
こうしてみると、終電を逃したあとなどに翌日までゆっくり過ごせる場所という選択肢としては、快活CLUBは高めの料金設定に思える。ただし、快活CLUBの全店舗が同じ料金なわけではない。渋谷からほど近い中目黒店は平日1時間850円、休日1020円、平日ナイト12時間3430円、休日4110円と、渋谷センター街店に比べて大幅に安い。新宿や池袋、赤坂など都内好立地店舗の料金を見ても、12時間パックで5170円の店舗が多い。千葉など東京以外の店舗では12時間で2000円台のケースもある。
なぜ渋谷店だけこれほど高いのか。Business Journal編集部は快活CLUBを運営する快活フロンティア広報部にたずねたところ、「店舗料金は、地価とニーズに合わせて設定させていただいております」との回答だった。
快活CLUBには学割やシニア割など、さまざまな割引制度があるので、それらを活用すれば少しお得感はあるが、それでも渋谷センター街店はアミューズメントも少なく、部屋のタイプも多くはない。なぜこれほど高いのか、不思議さが残る。
快活CLUBといえば、JAL(日本航空)のファーストクラスが、快活CLUBの個室と似ていると話題になっている。きっかけとなったのは、あるXユーザーが「JALファーストクラスの写真見てみたけど、快活クラブで味わえる気がしないでもない」とつぶやいたことによる。「窓があって空の景色があれば同じ」など同調する意見も多くあがり、「快活CLUBの個室でファーストクラスごっこが楽しめる」などと面白がる声も出ている。
当サイトでも、「100万円超のJALファーストクラス席の造り、快活CLUBと変わらない?」「快活CLUBが勝る点も…構造が酷似のJALファーストクラスと真剣に比較検証」において両者を徹底比較している。ご笑覧いただければ幸いである。
(文=Business Journal編集部)