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東芝、異例人事から透ける内部対立 「停滞の戦犯」会長就任に、競合他社から安堵の声も
●競合他社から安堵の声も
こうした内紛に対して東芝社内では西田氏擁護の声が多いが、「西田さんもやりすぎ」と社員があきれたのが昨年の「週刊現代」(講談社/13年6月1日号)の一件だ。社内での支持の多さから強気になったのか、誌上で公然と佐々木氏批判を展開。「原発しかわからない」といった経営上の問題から人格批判と思われるものまで、顔出しでインタビューに応じ、競合他社から「東芝は大丈夫か」という声もあがったほどだ。
かつてはライバルである日立製作所を突き放し、「総合電機の雄」となった東芝。今や両社の立場は逆転し、「2000年前後に東芝の半導体が停滞した『戦犯』とまでいわれた室町氏を復帰させるなど、迷走はまだ続くだろう」(日立関係者)と、ライバルを安堵させる格好となっている。
(文=江田晃一/経済ジャーナリスト)
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