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鮫肌文殊と山名宏和、と林賢一の「だから直接聞いてみた」 for ビジネス

飛行機の搭乗時間、なぜ国内線は10分前で、国際線は30分前?日本航空さんに聞いた

文=山名宏和/放送作家

 この連載企画『だから直接聞いてみた for ビジネス』では、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問(?)を、当事者である企業さんに直撃取材して解決します。今回は放送作家の山名宏和氏が、空港のチェックインにまつわる疑問について迫ります。

【今回ご回答いただいた企業】
日本航空 様

「空港のチェックインなんて出発の30分前にやれば大丈夫だよ」

 この夏、初めて海外旅行に行くという同僚女性に、別の同僚男性がそう言っていた。

「でも、旅行会社には出発の2時間前には空港に行くように言われました」

 僕も言われたことがある。そしてそれを律儀に守ってきた。

「そんなに早く行っても暇だろ」

 たしかに暇だ。チェックインを済ませて荷物を預けたら、あとは食事をするぐらいしかやることがない。

 では、航空会社側は出発の何分前にチェックインするように案内しているのだろうか。日本航空のホームページで確認してみると、国際線の場合は「ご搭乗の手続きは(出発時刻の)60分前までにお済ませください」と記載してある。

 ついでに、国内線の場合についても調べてみると、搭乗手続きそのものに関する時間の記述はなく、「出発保安検査場は15分前までに通過してください」とある。ということは、出発時刻の20分前のチェックインでも大丈夫ということか。

 チェックインの時間の差は、国際線はその後に出国手続きがあるためだろう。だが、同じページに気になる文言を見つけた。搭乗口に行くべきとされている時間が、国際線と国内線で異なるのだ。

 国際線は「ご搭乗口へは30分前を目安にお越しください」

 国内線は「ご搭乗口へは10分前までにお越しください」

 この20分の差はなんなのか気になる。

 だから直接、日本航空お客様サポートセンター様に聞いてみた。

「国内線の搭乗口へは出発時刻の10分前に行けばいいのに、どうして国際線の場合は30分前なのですか?」

担当者 「ご搭乗口へは30分前を目安にお越しください」との記述の下に「ご注意」として、「出発時間の10分前を過ぎますとお乗りいただけない場合がございます」と記載があります。

–それでは、国際線でも10分前に行っても乗ることは可能ということですね?

担当者 そうですね。より余裕を持ってお越しいただくため、『目安に』という記載になっております。

–では、国内線の場合も「30分を目安に」としたほうが親切だと思うのですが。

担当者 国際線と国内線を比べますと、国内線はご利用経験のあるお客様のほうが多くなっておりますし、比較的小さめの空港もありますので、国際線のように30分前とする必要性が低く、10分前とさせていただいております。

 国際線で「30分前を目安に」と案内しているのは、海外旅行慣れしていない人への配慮だった。つまり、旅慣れた人なら出発の1時間前に空港に行き、10分ちょっと前に搭乗口に行けばいい。これなら、早々と家を出る必要もないし、空港で無駄な時間を過ごす必要もない。

–しかし、チェックインを済ませた後、何かの事情で10分前までに搭乗口に行けなかった場合はどうなるのでしょうか?

担当者 基本的には、チェックインをしていただいたお客様は、空港のどこかにいらっしゃるはずですので、できる限り周辺を探したり、アナウンスをするなどの対応をいたしますが、それでもなお出発時刻までにお越しいただけない場合、ほかのお客様が全員ご搭乗されていれば、やむを得ず出発させていただくことになります。

 ちなみに、サービスセンターに直接、搭乗手続きについて問い合わせがあった場合、連休前や夏休み時期などは、ホームページに書いてある目安よりも早めの行動を心がけてもらうように案内しているそうだ。

 この夏、海外へ行かれる方は、これらを参考にした上で、時間を有効に活用してお出かけいただきたい。それでは、快適な空の旅を!
(文=山名宏和/放送作家)

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