コンビニ“バイト”恋愛事情 店長&女子学生、主婦&学生男子、女子&客カップル多発?
●店長以上にモテるスーパーバイザー
また、フランチャイズのコンビニには店長以上にモテる職種もあります。それは、店長を指導するスーパーバイザーという各店舗を指導する巡回員です。店長は、バイトが昇格して就任するケースもありますが、 スーパーバイザーは基本的にコンビニ本部の社員で、大学新卒で入社後、2~3年店舗経験をしてから着任するのが一般的です。店舗を1週間に数回訪れ指導し、スーツ姿で、かつ自分より年上の場合が多いオーナー店長を指導しているため、ファーストバイト女子の憧れの的になる場合が多いのです。
社員以外でも、ファーストバイト女子には、夜勤のアルバイト男子も結構人気があったりします。大学生アルバイトはもちろん、それ以上に首都圏では、将来に夢を持ってプロを目指す格闘家などのスポーツ選手、ミュージシャン、お笑い芸人の卵である掛け持ちアルバイトをしている男子は、特に人気があります。
ファーストバイト女子と夜間バイト男子の恋愛に関しては、昼間のバイト主婦が、昔のお見合いのように積極的に世話を焼き、付き合いが成立するということも多々あります。バイト主婦は、結婚していて恋愛から遠ざかっている場合も多く、自分のことのように恋愛に熱を入れる場合が多いので、カップル誕生の確率が高いようです。
中には危険な恋として、バイト主婦自身が恋愛をする場合もあります。30〜40代の昼間の主婦と若い血気盛んな男子学生の不倫カップルが生まれてしまうことも、コンビニ創成期からよくある話として耳にします。
性的な欲望のピークは、男性が20歳前後で、女性が40歳代という説もあり、欲望のタイミングが一致しているといえます。また20代の男性には、年上男性を求めることが多い同世代の女性からなかなか相手にされないという悩みがあり、30〜40代の主婦も夫との関係が疎遠になるからといわれています。
また、近頃の首都圏では外国人のアルバイトも多く、日本語を含めて親身になって相談に乗っているうちに国際結婚をしたという話もチラホラ聞こえてきたりします。
●バイト女子とお客のカップルが増加
さらに近年は、ファーストバイト女子を含むバイト女性とお客のカップル誕生の確率が、過去に比べて著しく上がっているようです。
その理由の一つとして、99年までは22~翌5時の女性の深夜勤務が規制されていましたが、規制が解かれたことで、比較的忙しくない深夜時間帯に働く女性の勤務が増えたことが挙げられます。また、カード会員の勧誘やファーストフードの拡販などの業務をアルバイトも含めたスタッフに課している店舗も多く、アルバイトがお客と話す機会は増えたことも要因でしょう。今後は、バイト女性とお客のカップルは、ますます増えていくのではないでしょうか。
外食産業や小売店は、他のバイトに比べて比較的時給が安いですが、バイトの募集が厳しくなりつつある昨今はアップ傾向にあります。コンビニもご多分に漏れず、業界最大手のセブン-イレブンでは、個店ごとのアルバイト募集と並行し、本部のコールセンターでも一括してアルバイト募集を始めます。今後、新たなバイト層がコンビニで増えていくでしょう。
コンビニでアルバイトをしている人は、全国でおよそ100万人といわれています。自宅の近所で勤務が可能ということで、親が厳しいファーストバイト女子を中心に人気があるのが、コンビニバイトです。
なお、4月から新生活が落ち着く5月の連休明けまで、そして夏休みがファーストバイトの最も増える時期です。同時にコンビニにおいては、新しい恋の始まりの季節ともいえるのです。
是非、コンビニで買い物する時に、少しレジ業務にもたつくファーストバイトを暖かい目で見守ってはいかがでしょう。新しい恋が生まれるきっかけになるかもしれません。
(文=渡辺広明/元コンビニバイヤー)