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日本振興銀行グループの解体が外食産業に描く波紋

親会社フーディーズ破産で村さ来、焼肉のさかいはどうなる?

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 好事魔多しという。急激なM&Aで借金が膨らみ、ジーコムの資金繰りが悪化。創業者でオーナーの稲吉正樹・会長(当時)は、保有していたジーコム株式を09年10月、フーディーズに売却した。

 フーディーズはジーコムの株式の50.98%を保有。ジーコムはさかい株式の48.39%、ジー・テイスト株式の44.32%、ジー・ネットワークス株式の45.82%を保有している。フーディーズがジーコムの親会社で、ジーコムの子会社である上場外食3社は、フーディーズの孫会社という関係になった。

 フーディーズはジーコム経由でM&Aを継続した。10年4月に破綻した英会話学校、ジオスのスポンサーになった。この結果、フーディーズはNOVAとジオスのオーナーになり、日本で最大級の英会話チェーンの運営に乗り出したわけだ。

 しかし、この計画は頓挫する。資金スポンサーの日本振興銀行の経営が破綻したためだ。フーディーズは、NOVAやジオスを10年10月に売却した。これを購入したのはジーコムの創業者で元会長の稲吉氏。彼は、ジーコム株式をフーディーズに売却したカネで投資会社を設立していたが、再び英会話学校を買い戻したのだ。稲吉氏は現在、自分未来アソシエという社名でNOVAや学習塾を経営している。

 フーディーズの破綻で、同社が保有しているジーコムの株式の行方が気になる。これに伴い、さかい、ジー・テイスト、ジー・ネットワークスの上場外食会社3社の株式がどうなるかに関心が集まっている。

 日本振興銀行の経営破綻という大きな石が外食産業という池に、決して小さくない波紋を描いている。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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