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山田修「展望!ビジネス戦略」(12月18日)
コメダ珈琲店、上場で露呈した快進撃のピーク 大株主、成長限界察知し株式売り抜け狙う
●コメダ、成長限界を乗り越えられるか
MBKはコメダを上場させて市場で株価を形成させ、その株価を基準として相対で持ち株を売却するか、市場放出するしかないのだ。つまりコメダの上場準備はMBKのエグジット準備にほかならない。今MBKがエグジット態勢に入ったのは、「コメダの快進撃は今がピーク」と見たからではないか。筆者も某フランチャイズ本部で加盟店募集の責任者を務めたことがあるが、新規加盟の問い合わせや応募により2年後までの新規開店は概ね見渡せる。実際コメダでは前述したとおり新店舗の増加数が14年度は50店ほどになる。13年度の増加店数が81であり、そこまでは毎年増え続けていた。また、コメダの快調を見て、スターバックスやルノアールが郊外型の喫茶店形態への進出を急いできた。
成長速度は鈍るだろうが、コメダは悲願としている国内1000店舗は達成できるかもしれない。しかし、そのあたりが国内での成長限界となるのではないか。上場後にコメダが探るべき戦略は海外展開か、別ブランド追加(又は取得)によるチェーン展開ということになるだろう。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)
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