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覆面介入「3兆~4兆円」規模か=円急伸、レートチェックも―東京市場

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鈴木俊一財務相(右)と植田和男日銀総裁=2023年7月、インド・アーメダバード(AFP時事)

 12日の東京外国為替市場の円相場は、1ドル=159円台前半に急伸した。前日の海外市場では一時157円40銭台まで急騰。日銀統計に基づく市場関係者の推計によると、政府・日銀が11日夜に3兆~4兆円規模の円買い・ドル売りの為替介入に踏み切った可能性がある。4月下旬から5月にかけての計9.7兆円規模での「覆面介入」に続く、巨額介入とみられる。

 市場関係者によると、12日午前には、日銀が金融機関に為替相場の水準を照会すcぴ」を対ユーロで実施。市場では介入警戒感が一気に高まり、円を買い戻す動きが強まった。午後5時現在は159円20~23銭と前日比2円43銭の円高・ドル安。

 11日発表の6月の米消費者物価指数(CPI)は伸び率が鈍化し、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)による9月利下げ観測が強まった。CPI発表直後の円売り圧力が弱まったタイミングで、大規模な円買い・ドル売りが入り、円は4円以上も急騰。「(政府・日銀が)介入によって、円売りを膨らませていた投機筋に冷や水を浴びせた」(証券会社)との指摘が出ている。 

 日銀が12日公表した16日の当座預金残高の増減要因予想は、為替介入に伴う資金の動きが反映される「財政等要因」が3兆1700億円のマイナス。介入を考慮しない市場の事前予想との差額、3兆~4兆円程度が介入実施額と推計される。

 関係者によると、日銀によるレートチェックは12日午前8時すぎに実施された。レートチェックは、政府・日銀による介入に向けた準備と位置付けられている。市場では、介入警戒感が一段と高まり、対ユーロだけでなく、対ドルでも円買いの動きが強まる場面があり、東京市場で円は一時157円75銭まで上昇した。

 鈴木俊一財務相は12日の閣議後記者会見で、介入について「有無も含めてコメントを控える」と発言。最近の円安基調については「一方的な動きには懸念を持つ」と強調した。(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2024/07/12-19:52)

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