「キンプリカレンダーが新潮社から」の衝撃…ゴシップをめぐる芸能プロと週刊誌の攻防戦
「新潮社からキンプリカレンダー」の衝撃
よくメディアが書き立てる「事実をもみ消す」なんてことは、できたためしがないですね。いや、ジャニーズさんくらい“力”があればできるのかなあ(笑)。まあでも、書き方の「味付けを変える」くらいのことはしてもらえることがあるので、そこはなんとか頑張って交渉することもあるかな。「最後にヒトコト、フォローの一文でも入れてくださいよー」なんて言ってね。そういう、記事の書き方の味付け次第で、世間の心証ってだいぶ変わってきますからね。
スキャンダル対応のやり方は事務所によって違うと言いましたが、たとえばジャニーズが“カレンダー利権”をちらつかせて所属タレントのゴシップを書かせないようにしてる……なんてウワサは有名ですよね。まあ、あれはわりと露骨というか、当たらずといえども遠からずというか……(笑)。
これまでは、講談社、小学館、光文社、マガジンハウス、集英社、学研プラス、ワニブックス、ホーム社なんかが持ち回りでジャニーズタレントのカレンダーを発売していたんだけど、King & Princeの初カレンダーとなる2019年版カレンダーが新潮社から発売されることが発表されたときは、「とうとう『週刊新潮』もジャニーズに屈服したか!」と業界中がザワつきました。
新潮社は「nicola」などのファッション誌もあるし、文藝春秋に比べて、実は結構“芸能”に近い出版社なんですよね。これまでジャニーズタレントのスキャンダルをバンバン掲載してきた「週刊新潮」ですが、数十万部は堅いといわれているジャニーズカレンダーの利権の前には、方針転換せざるを得なかったんでしょうか……。今後は、「週刊新潮」がジャニーズのゴシップを記事にしようとしても、かなりの“忖度”が働くようになるでしょうね。
そのほか、ここまで露骨じゃないにせよ、写真週刊誌と同じ会社から出版されている小説が映画化されるから、その映画の主演俳優のスキャンダルはしばらくやめておいてね……というような“社内調整”はよくある話だと思います。
もちろん、それを乗り越えてでも報道しなければいけないという“大義”のあるニュースだったら、掲載されるとは思いますが。
芸能人とは切っても切れない“スキャンダル”ですが、このように、その対策方法は事務所によってさまざま。
写真週刊誌のみなさまの仕事ぶりは本当にプロで、マネージャーという立場の僕から見ていても、すごいなあとついつい尊敬の念を抱いてしまうようなケースもたまにあります。でも、どうかどうか、うちのタレントだけは勘弁してください、と祈るばかりです。
(構成=白井月子)