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『おんな城主 直虎』、騒がしいだけだった貫地谷しほりの賢母ぶりに絶賛の声相次ぐ

文=吉川織部/ドラマウォッチャー

 嫁ぐ前、しのは虎松に自分が人質として輿入れする意義をあらためて説明する。そなたの父上はあるお家と仲良くしようとして殺された。このたび母が嫁ぐのはそのお家と再び仲良くするため。父上の志を母が継ぐことができる――。まさかここで直親(三浦春馬)の死を回収してくるとは思いもよらなかったが、まさしくしのの言う通りである。続けて、母が嫁ぐことで虎松に味方を増やすのだと語ったしの。なるほど、この賢母が徳川方に嫁いだからこそ、虎松は後に徳川四天王・井伊直政として天下に名をはせることになるのだろうと自然に思える流れだ。

 直虎を逆恨みしてギャアギャア騒いでいた時期のしのは本当にウザかったが、直虎と和解してからは直虎に欠けている母性を体現したような魅力的な女性として描かれた。放送後は視聴者から貫地谷を絶賛する声が続出。「つくづく貫地谷さんって上手いなと………登場時のウザく面倒なおなごからよくぞここまで筋の通った御方様へと変貌したな」「このしょーもない女の役が貫地谷しほりって、もったいなさ過ぎ!! と思っていたけど、この日のための貫地谷しほりだったんだな」「しの殿、もとい貫地谷しほりあっぱれ。素晴らしいお芝居!!」「賢い母へ、殿にハッキリと失策を指摘できる強い女性への成長に感動を覚えた。それを演じた貫地谷さんって素晴らしい」などの感想が次々にネットに書き込まれた。

 そんな母から熱い思いを受け取った虎松が活躍するのは、まだまだ遠い未来。ここからしばらくは、井伊家にかつてない動乱が巻き起こりそうだ。今川氏真は井伊家に牙をむき、武田信玄(松平健)は今川家滅亡をもくろんで権謀を巡らす。毎週毎週目が離せないどんでん返しに次ぐどんでん返しで、視聴率回復なるか。 
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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