アイドル帝国・ジャニーズ事務所からのタレント退所が止まらない。
3月12日には「11月1日をもってV6の解散とメンバー森田剛の退所」が発表され、かねてからの予定通り、3月いっぱいでTOKIO・長瀬智也が退所した。長瀬は「今後は裏方として生きていく」ことがすでに発表済みだ。そうしたなか、3月29日に飛び込んできたのが「King & Prince・岩橋玄樹の退所」だった。
2018年5月、6人組のKing & Princeは「シンデレラガール」を引っさげ鮮烈なデビューを果たす。2015年にジャニーズJr.内のグループとして結成され、ジャニーズファンの間ではすでに確固たる地位を築いていた同グループ。
しかしそんな喜ばしいはずのデビュー直後の2018年10月、主要メンバーのひとりである岩橋が、パニック障害の治療に専念するため翌11月より活動を休止することを発表する。結局それ以降、彼は一度も復帰を果たせないまま、今回のグループからの脱退と3月いっぱいでの事務所からの退所を迎えることとなった。
この不可解な退所報道の背景にはいったい何があるのか。ジャニーズ事務所に詳しいあるスポーツ紙の記者はこう明かす。
「岩橋くんはとにかく素行が悪かった。メンバーやスタッフとの衝突も多く、ある意味トラブルメイカー。それが、持病であるパニック障害によるものなのかどうかは判然としませんが、プライベートでも派手に酒を飲んだり遊びまくったりするなど、事務所内でも素行の悪さはとにかく有名でした。
キンプリ(King & Prince)はジャニー(喜多川)さんが生涯最後にデビューさせたグループとして知られますが、もともとはMr.KingとPrinceとに分かれており、この3人組同士を合体させてキンプリとなった。ジャニーさんは3人組のまま活動をさせるつもりだったようですが、当時のメンバー6人で話し合い、ジャニーさんに直訴してCDデビューをつかんだ……というのは有名な話です。しかし、デビューしても岩橋くんの素行の悪さは治らず、そもそもパニック障害を患っていることもあり、休業することになったのです。
長い下積みを経てやっとデビューの座をつかんだのに、CDデビュー後わずか半年弱で休業することとなり、結果としてそのまま退所に至ってしまうというのは、岩橋くん自身も相当ショックだったと思いますね」
文春オンラインが報じた、「キンプリ岩橋、警察に連行」の特大スキャンダル
休業から3カ月ほどが経過した2019年2月、一度だけ岩橋の復帰が発表されたことがあった。King & Princeの3rdシングル「君を待ってる」のリリースと同時に、岩橋の芸能活動を再開するというのだ。しかしその復帰プランは、「あるトラブル」が原因でナシになってしまったのだと文春オンラインが報じている。
「今回の岩橋くん退所発表のタイミングで、文春オンラインはご丁寧に当時の記事を再掲載していますが(笑)、復帰発表から2日後の2019年2月19日に都内のコンビニで岩橋くんと店員とがトラブルになり、店員によって警察が呼ばれ岩橋くんが警察署まで連行されたというんです。『お酒を買おうとしたら身分証を求められ、岩橋がそれを拒否した』『岩橋の仲間には数人の外国人がいた』などディテールまで報じられました。
休業中に遊び歩き、ましてやトラブルまで起こしたというこの事態をジャニーズ事務所は重く受け止め、結局、同年2月28日に『活動再開の中止』を公式発表。こうして、キンプリのファンが待ち望んだ岩橋くんの復帰は、わずか11日でナシになってしまったのです」
「メンバーたちのほうも岩橋の復帰をあまり望んでいなかった」という声も
以来、復帰の目途が立たないまま退所することとなった岩橋。今後King & Princeはこのまま5人で活動を続けていくというが、「キンプリにも試練のときが待ち構えている」と語るのは、ある週刊誌の記者だ。
「岩橋くんは素行こそ悪かったですが、ファンからの人気は相当なものでした。残りの5人はどちらかといえば優等生タイプなので、岩橋くんがいなくなると、男性アイドルグループに必要不可欠な“やんちゃさ”という要素がキンプリから失われてしまう。
今は残りのメンバー5人はドラマやバラエティの分野でそれぞれ頑張ってはいるものの、『シンデレラガール』でのセンセーショナルなデビュー以上のインパクトは、世間には与えられてないのが現実。岩橋くん復帰というニュースは、そんなキンプリにとって大きな起爆剤になり得たのですが、実はメンバーたちのほうも彼の復帰をあまり望んでいなかった……という話もある。残された5人は、“ジャニーさんがデビューさせた最後のアイドル”として、より品行方正さを前面に押し出していくのでしょう。
とはいえ、今勢いに乗っているSnow ManやSixTONESなどからの突き上げもありますから、そう簡単にはいかないでしょう。キンプリのあの鮮烈なデビューからも間もなく3年、そろそろグループとしての底上げに本腰を入れていかないと、『デビュー10年でフルメンバーそろわず、結果も出せないSexy Zoneの二の舞になる』なんて声も出ています」
正式に5人組となり、再始動する形となったKing & Prince。果たして、『シンデレラガール』を超える新たな代表作を、彼らは生みだせるのか。試練のときを迎えた今、“ジャニー喜多川が生涯最後にデビューさせたグループ”がどう躍動していくのか、注目したい。
(文=藤原三星)