「YOUR FREEDOM自分を新しくする自由を。」というコンセプトを掲げ、プチプラなスタイリッシュファッションを提案している「GU(ジーユー)」は、ファストファッションブランドの王者「ユニクロ」の姉妹ブランド。ブランド立ち上げ当初こそ、悪い意味で“ユニクロの廉価版”というイメージがあったGUだが、近年は独自の路線を開拓し、多くのファンを獲得している。
GUやユニクロを運営するファーストリテイリングが10月10日に発表した「2019年8月期 決算サマリー」によれば、GU事業の売上収益は2387億円(前期比12.7%増)、営業利益は281億円(前期比139.2%増)と大幅アップに成功し、過去最高の業績を達成したとのこと。
マストレンドにフォーカスした商品構成へ転換したマーケティング強化によって、通期の既存店売上高が増収となったようだ。特に近年トレンドとなっているオーバーサイズアイテム(スウェット、ニット、Tシャツ)が、累計数百万点の販売を記録するメガヒットとなっており、好調を牽引した模様。
ということで今回は好業績を記録したGUの冬アイテムのなかで、おすすめの服をリコメンド。「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が「この冬、買うべきGUの服5選」を選び、恋愛コラムニストで10年以上のファッションライター経験もある堺屋大地氏に、おすすめポイントを解説していただいた。
今回、以下の5つを基準として選定した。
・ファッションビギナーでも比較的着こなしやすいこと
・難易度の高い“最先端のおしゃれ”は目指さないこと
・“ダサい”と思われるぐらいなら無難な着こなしにすること
・女子ウケが良く“ちょっとおしゃれ”と思われること
・無理に若ぶるのではなく、年相応に大人っぽく見られること
では、「買うべき・買ってはいけない調査班」が選んだ「この冬、買うべきGUの服5選」を紹介していこう。
裏ボアスウェットブルゾン(長袖)+E/2490円(税別、以下同)
見た目は秋口向きのライトアウターだが、その名の通り裏面にボアをはり合わせてあり、袖までボア仕様のため、包み込まれるような着心地で意外と暖か。カラーバリエーション(カラバリ)はグレー、ブラック、ワインの3色展開。
「リブにラインを施してあるスタジャンライクなデザインがカッコいい。大人でもさらっと着こなせるストリートカジュアルという感じですね。極寒日にはさすがにこれをアウターにするのは心許ないでしょうが、裏ボアのおかげでそれほど寒くない日や、近場に出かける程度であれば充分冬アウターとして活躍します。個人的にはグレーが一番着こなしやすいしイケてると思いましたが、ブラックやワインも捨てがたいですね」(堺屋氏)
ダウンフーディジャケット+E/6990円
ダウン80%・フェザー20%を使用し、保温性と吸湿性を兼ね備えたダウンジャケット。異素材MIXでレトロなスポーティスタイルに仕立て上げている。カラバリはブラック、レッド、ベージュ、ネイビーの4色展開。
「アパレル業界全体を見渡したとき、この価格帯(6990円)だと、ダウンっぽく見えて中身がただの綿(ポリエステルなど)というアウターがけっこう多いんですが、こちらはちゃんとダウンとフェザーを使っているのでコスパがGOOD。そして、襟や肩回りとそれ以外の部分の表面素材を変えたバイカラーデザインが、ユニクロとは違った“GUらしさ”でしょう。単色のダウンが多いなか、差別化を図れていますね。
ただし苦言を呈すべきところもあり、ズバリ言うと表面素材の安っぽさが玉に瑕。とはいえ約7000円で本物のダウンが手に入ると考えれば、目をつぶってあげたいところではあります。個人的にはブラックとネイビーがおすすめ。レッドは若々しすぎるので、大人なビジネスパーソンは避けたほうがいいと思います」(同)
ウールブレンドチェスターコート/5990円
軽さと暖かさを兼ね備えたウール混素材仕様のチェスターコートで、適度なハリとコシのある生地感となっている。すっきりとしたスマートシルエットもポイント。カラバリはグレー、ブラック、ブラウン、ダークグリーン、ネイビーの5色展開。
「ビジネスシーンのアウターとしてもオフ日のアウターとしても使いやすいチェスターコートで、意外といろいろなスタイリングと合わせられると思います。いい意味で奇をてらっていないデザインですし、5色あるカラバリはどれも大人っぽいので、ビジネスパーソンの冬アウターとしておすすめですね」(堺屋氏)
コーデュロイジャケットCL+X/3990円
細畝のコーデュロイ素材使用のきれいめテーラードジャケット。GUらしくシルエットにもこだわっており、ウエストをシェイプさせたすっきりラインとなっている。カラバリはベージュ、ダークブラウン、ネイビーの3色展開。
「落ち着いた大人の雰囲気で、シックなコーデにまとめたい人にうってつけのテーラード。コーデュロイ素材は渋さが出ていていいですね。特にダークブラウンはレトロ感があって、ちょっとした貫禄も漂う見た目になっています」(堺屋氏)
ヘビーウェイトビッグスウェットフルジップパーカ(長袖)+E/1990円
ボリューミーで肉厚な生地感は、厚めの裏起毛素材を使用することで実現しており、着心地のよさも抜群。太めのスピンドルや脇下のリブといったディテールにもこだわった本格仕様で、サイジングは肩幅や身幅をゆったりさせて今年らしいシルエットとなっている。カラバリはライトグレー、グレー、ブラック、レッド、マスタード、ダークグリーンの6色展開。
「安物感のないしっかりとした肉厚生地が一番のウリなんですが、個人的に気に入ったのはジッパーの色。ゴールドカラーを採用しているから、エッヂの効いた差し色として機能していて、さりげなくオシャレ。個人的にはグレーとダークグリーン推しですね。レッドは若々しすぎるので大人なビジネスパーソンは避けたほうが無難でしょう」(堺屋氏)
若者向けのトレンドを取り入れることが多いGUのなかでも、今回の冬の「買うべき」アイテムは、ベーシックなデザインが施されているモノを中心にセレクトした。GUはユニクロ以上にリーズナブルさをウリにしたブランドのため、正直、素材感的に安っぽい印象のモノもあったが、コスパとデザイン性の高さを重視した5アイテムとなっている。ぜひ冬コーデの参考にしていただきたい。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」 from A4studio)
※情報は2019年12月9日現在のものです。